“モテ系”ノートPC「FMV-BIBLO S」を使ってみた:カワイイPCをマジメに検証(2/2 ページ)
最近はデザインやカラーに凝ったノートPCが当たり前になり、個性的な1台を選んで自分らしさを演出するユーザーも増えた。ところで、そのキラキラしたPC、中身もいいの!?
1280×800ドットの14.1型ワイド液晶を装備
14.1型ワイド液晶ディスプレイの画面解像度は1280×800ドットだ。表面が光沢処理されているスーパーファイン液晶を採用しており、明るく鮮やかな表示だが、低反射処理が施された「FMV-BIBLO NW」シリーズのスーパーファインDX II液晶に比べると映り込みが目立ち、視野角も狭い印象だ。液晶フレーム上部には有効約130万画素のWebカメラを装備しており、ビデオチャットなどをきれいな画質で楽しめる。
キーボードは、キーピッチ約19ミリ、キーストローク約3ミリを確保するフルサイズとなっている。特に小さくなっているキーはなく、配列のクセもないので打ちやすい。タッチ感はやや頼りない印象もあるが、ユーザーターゲットを考慮すると許容範囲だろう。
2ボタン式のタッチパッドは、左右ボタンの中央に配置した指紋センサーによる上下スクロールに対応するほか、シナプティクスの多機能ドライバ(V7.2)が導入されており、パッドの右辺/下辺を使った上下/左右スクロールや、パッド上で2本指を開閉させることで画像やWebページの拡大/縮小を行う「ピンチ」、パッドをはじくような操作によって慣性でカーソル移動させる「モーメンタム」といった、マルチタッチのジェスチャー機能にも対応している(ユーティリティでの設定が必要)。
また、前述したように本体のカラーリングに合わせた横スクロール対応のホイール付きレーザーマウスも同梱される。タッチパッドの操作に慣れない場合はこちらを使えばよいだろう。
キーボードの奥には「Support」「Internet」「Mail」「Eco」「Camera」と5つのタッチセンサー式ワンタッチボタンが並ぶ。それぞれヘルプ/Webブラウザ起動/メーラー起動/省電力モード切り替え/カメラソフトの起動に割り当てられているが、設定ユーティリティでカスタマイズすることも可能だ。
日常用途をストレスなくこなす高パフォーマンス
OSはWindows Vista Home Premium(SP1)がプリインストールされている。Vistaを利用するうえで快適度の目安となるWindowsエクスペリエンスインデックスのスコアは右の通りで、チップセット内蔵グラフィックスのため、グラフィックス関連のスコアが多少低いものの、3Dゲーム以外はVista環境でストレスなくこなせる高いパフォーマンスを持っていることが分かる。
PCMark05 1.2.0のスコアもそれを裏付けるものとなっている。3DMark06 1.1.0のスコアは低調で、やはり本格的な3Dゲームのプレイには向かない。ただし、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3では、この程度のライトなゲームであれば十分快適に楽しめるだけのスコアをマークしている。
ボディの発熱や騒音もチェックした。室温22度の環境で一連のベンチマークテストを連続実行した直後の温度だが、最も熱くなるのは底面左側のWindowsキーの裏側あたりで36~37度、表面の手が触れる部分ではパームレスト左側が一番温度が高く34度だった。
また、暗騒音32dBの環境において本体正面から5センチの距離で騒音レベルを測定したところ、アイドル時はほぼ無音に近い感覚の34~35dBにおさまり、HDDの音もほとんど気にならなかった。高負荷時では状況に応じて35~44dBの範囲で変化したが、Webブラウズなどのライトな負荷であれば40dB以下の静かな状態で利用できた。
デザインに魅力を感じるならおすすめ
基本的なA4ノートPCとしての性能、機能はともに水準以上で、本格的な3Dゲーム以外の用途であればオールマイティにこなすし、騒音や熱設計にも特に問題は見られない。特徴であるビジュアル面も、ターゲットとして想定している20~30代の女性に限らず、デザインに関心のあるユーザーにとっては強く興味を引きつけられるであろう仕上がりだ。
量販店での実売価格は12万円前後まで下がっており、ネットショップでは11万円を切るところもある。外装の付加価値を考えると、コストパフォーマンスは高いといえるだろう。PCの基本的な部分がしっかりしていることから、デザインやカラーリングに魅力を感じるならば、十分おすすめできる製品だ。
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