低価格ミニノートPCの名機、再び――「Aspire one D150」に迫る(前編):新旧モデルを徹底比較(2/3 ページ)
ワールドワイドで高いシェアを誇るエイサーのNetbook「Aspire one」に新モデル“D150”が登場した。満を持して登場した新世代Aspire oneの実力やいかに?
基本スペックは似ているが、中身は大違い
液晶ディスプレイ以外の基本スペックは、CPUがAtom N270(1.6GHz)、チップセットがIntel 945GSE Express、メインメモリが1Gバイト(PC2-5300)、HDDが160Gバイト(Serial ATA/9.5ミリ厚/5400rpm)となっている。プリインストールOSはWindows XP Home Edition(SP3)だ。これらの仕様は8.9型ワイド液晶モデルと変わらない。
ただし、8.9型ワイド液晶モデルは1Gバイトのメインメモリを512Mバイトのオンボードメモリと512Mバイトのモジュールで構成していたが、D150ではオンボードメモリがなくなり、1Gバイトモジュールのみを搭載する。なお、メーカー公称のメモリ最大容量は1Gバイトで増設不可とされているが、手元にあった2GバイトのPC2-5300対応メモリモジュールを装着したところ、問題なく認識した。
また、以前掲載した分解記事で紹介した通り、内部設計の一新により、メモリやHDDにアクセスしやすくなったのは好印象だ。8.9型ワイド液晶モデルはほぼ全分解しないとメモリやHDDにアクセスできず、メモリ増設やHDD換装のハードルが高かった。これに対し、D150はネジで固定された底面のカバーを開けるだけで、メモリモジュール、HDD、無線LANモジュールにアクセスすることが可能だ。
ユーザーによる内部パーツの増設や換装はメーカーの保証対象外の行為だが、安価な2Gバイトメモリを搭載したり、将来的に値下がりしたSSDとHDDを交換したいなどと考えている中・上級者にとっては、都合がいい仕様変更といえる。
Bluetoothを追加し、必要十分なインタフェースな構成
ネットワーク機能については、100BASE-TXの有線LANとIEEE802.11b/gの無線LANに加えて、新たにBluetooth 2.0+EDRが内蔵された。11nドラフト準拠の無線LANサポートは見送られたが、Bluetoothの標準搭載は、モバイルマウスやヘッドセット、プリンタなどの周辺機器をBluetoothで接続したいと考えるユーザーにとって朗報だろう。キーボードの左上にBluetooth用のスイッチが独立して設けられているのも便利だ(通常は無線LANと共用スイッチのノートPCが多い)。
インタフェース関係は、30万画素のWebカメラ、SDメモリーカード/MMC/メモリースティックPRO/xDピクチャーカード対応のメモリカードスロット、3基のUSB 2.0ポート、アナログRGB出力、音声入出力と、Netbookとして必要十分な装備を備えている。
コネクタやスロットの配置はよく考えられており、ACアダプタや有線LAN、アナログRGB出力、盗難防止ロック用ホールといった頻繁にケーブルを着脱しないものはボディの後方に並べられているほか、利用場所に応じて使い分けがしやすいように、3基のUSB 2.0ポートは左右の側面に振り分けられている。カードスロットはSDメモリーカード全体がすっぽり収まるタイプなので、カードを装着したままの持ち運びも問題ない。
ちなみに、8.9型ワイド液晶モデルは、海外で小容量のSSD搭載機が販売されていた関係から、内部ストレージを補うためのSDメモリーカードスロットをもう1基内蔵していたが、D150では省かれている。
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