実物大の“東京版モノポリー”でUQ WiMAXが使える駅を探す(3/3 ページ)
UQ WiMAXのサービスインから1カ月が経った。500カ所の基地局から始まった高速無線LANインフラの「感度」と「速度」を東京の“主要な駅前”でチェックした。
受信感度が弱くても3Mbps~5Mbpsは余裕超え
今回の測定ポイントで圏外となったのは吉祥寺のみ。また、中野は駅前で空間が開けた場所という好条件ながら受信感度が低く、測定中に圏外となるためデータを取得できなかった。UQコミュニケーションズは、スタート時のサービスエリアとして「東京23区」を示しており、武蔵野市にある吉祥寺駅はその条件に入らない。そういう意味では運用開始1カ月で駅前に面したファストフード店の前で使えないのも、やむを得ないといえるかもしれない。この場所でいつごろ使えるようになるのか(さらには、八王子でいつごろ使えるようになるのか)が、UQ WiMAXのサービスエリアが順調に拡大しているのかを知る1つの指標となるのかもしれない。
そのほか、測定ができたポイントでは、受信感度は2~3程度とあまり高くはないものの、転送速度の測定結果は総じて高く、ほとんどの測定ポイントで下りが3~5Mbps、上りが500Kbpsを超えている。特に、高田馬場、池袋、銀座では、下りが10Mbpsを超えただけでなく、上りも1Mbpsを超えるパフォーマンスを発揮している。今回の測定で最も高い測定結果を示したのは銀座だった。さすが、ヤングモノポリーで最も地価の高い土地だけあって(オリジナルではボードウォーク)、5回の測定で下り10Mbps超えが3回、上りでも1Mbps超えを2回マークしている。
一方で、神田や、新宿、日本橋、田園調布では転送速度の測定値が伸びていない。住宅街の田園調布は別として、新宿と日本橋は数多くのオフィスがあるポイントだ。これは、新宿の測定ポイントがJR新宿駅の南口(幅広い線路をまたいだ高架橋の上で、ビルの数が少なく、かつ距離もある)であったことや、日本橋駅で測定した日本橋交差点出口から最も近い喫茶店が日本橋交差点から離れた、やや奥まったところにあったことなど、局所的な事情が影響していると思われる。
今回の調査で測定された転送速度の結果は総じて速く、受信感度が2~3レベルと弱くても転送速度は3~5Mbpspを余裕で超えている。3Gデータ通信が実効速度で1Mbpsを超えることがなかなかないことや、無線LANサービスの実効速度が平均して3~5Mbps程度であることを考えると、公衆無線ネットワークインフラとしてのWiMAXは十分にアドバンテージを持っていると評価できる。
ただし、今回の結果は利用するユーザーの数が少ない条件で測定されていることも考慮しなければならない。利用するユーザーの数が増えるにつれて、今回測定した値からどれだけ低くなるのかにも注目していく必要があるだろう。
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