AM3を選ぶ「理由」がそろった──Phenom II X4 955のパフォーマンスをチェックする:イマドキのイタモノ(2/2 ページ)
高クロックモデルが不在だった“AM3”に3.2GHzの「Phenom II X4 955 Black Edition」が登場した。AM2+版Phenom IIの最高クロックを超える本命Phenom II X4の性能を検証する。
クロック分だけ性能が向上したPhenom II X4 955 BE
Sandra 2009.SP2 v15.72
SYSMark 2007 Preview Patch-4
PCMark Vantage Build 1.0.0
PCMark 05 Build 1.2.0:
3D系ベンチマークテスト
CINEBENCH R10
消費電力
Denebは“巡航高度”へ到達した
Phenom II X4 955 BEとPhenom II X4 940 BEのベンチマークテストの結果を比較すると、CPUに関連するテストではクロック上昇率と同じ7%前後の向上が見られるほか、SYSMark2007では10%近く向上しているなど、システムレベルでAM3プラットフォームのアドバンテージが確認できた。
その一方で、Core i7 920と比較では、多くのテストでPhenom II X4 955 BEが下回る結果が多い。演算ユニットの性格もあるが、ベンチマークテストの結果には、メモリのチャネル数や帯域幅なども影響する。ただ、倍率ロックが解除されている“Black Edition”であるので、3.4GHz程度にクロックアップできれば互角のスコアを出せる可能性もある。
また、Phenom II X4 955 BEの実売予想価格は2万8800円前後といわれており、Core i7 920の2009年4月下旬における実売価格の3万2000円から3万5000円と比べるとやや低く設定される見込みだ。そのため、コストパフォーマンスという意味では、両者の3000円から6000円という“価格差”を考慮する必要がある。
2009年2月に“離陸”したAM3版Phenom IIシリーズはは、今回のPhenom II X4 955 BE、および Phenom II X4 945 BEという高クロックモデルの登場で、巡航高度まで到達したことになる。AMDプラットフォームにおけるDDR3メモリへの移行は、これから本格化することになるだろう。
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