Celeron T3100搭載のMSI「CR500」で価格と性能を満足する(2/2 ページ)
コストパフォーマンスを重視したMSIのCR500は、5万円前後の価格でデュアルコアのCPUと15.4型ワイドの大型画面を搭載。その使い勝手を確かめてみた。
ベンチマークでCR500のパフォーマンスをチェック
CR500の価格は実売5万円以下のNetbookとほぼ同じだが、CPUとして搭載するCeleron T3100と2Gバイトのメモリを用意したプラットフォームがたたき出すパフォーマンスはNetbookと一線を画するはずだ。
デュアルコアのCeleron T3100を搭載しているだけあって、「PCMark05」の結果は、Atomシリーズを搭載するNetbookと比べてかなり速い。PCMark05 CPUの値は4500台だが、これは、MSIのラインアップでCore 2 Solo U3500(動作クロック1.40GHz)を搭載した「X-Slim X400」で測定した2500台や、Atom N270を搭載するWind Netbook Uシリーズで測定した1500前後と比べてかなり速い。同様に、PCMark05 Memory、同 HDDもいい結果が出ている。評価機のHDDは、ウエスタンデジタルの「WD16 090BEVT-22ZCT」(容量160Gバイト、Serial ATA接続)が搭載されていたが、「CrystalDiskMark 2.2」の数値も良好だ。
チップセットのMCP79MVLにGeForce 8200M G相当のグラフィックスコアを統合したCR500で、グラフィックスの性能を測る「3DMark05」と「FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3」を測定した結果では、3DMark05の3DMarksが1502と、オンボードビデオの数値としては優秀な部類だ。またFF Benchについても、Lowモードで「とても快適に動作させることができる」レベルである4000を大幅に上回る5452というスコアを残している。さすがに最新のGPU搭載モデルほどではないが、ちょっとした3Dゲームや、Aeroインタフェース程度なら快適に利用できるだろう。
ベンチマークテスト結果 | ||
---|---|---|
■PCMarkVantage | ||
PCMark Suite | 2727 | |
Memory suite | 1712 | |
TV and Movies Suite | 2065 | |
Gameing suite | 1881 | |
Music sutite | 3537 | |
Communication Suite | 2909 | |
Productiviity suite | 2359 | |
HDD test | 2331 | |
■PCMark05 | ||
PCMark | 3342 | |
CPU | 4773 | |
Memory | 4036 | |
Graphics | 1468 | |
HDD | 3610 | |
■3DMark05 | ||
3DMarks | 1502 | |
CPU | 8362 | |
■3DMark06 | ||
3DMark Score | 1079 | |
SM2.0 | 371 | |
HDR/SM3.0 | 393 | |
CPU | 1680 | |
■FF XI Bench3 | ||
High | 2938 | |
Low | 5225 | |
■CrystaDiskMark 2.2(Test Size:100Mバイト) | リード | ライト |
シーケンシャル | 47.33 | 40.95 |
ランダム512KB | 26.39 | 41.49 |
ランダム4KB | 0.488 | 1.446 |
バッテリーはリチウムイオン6セルタイプのものが標準で付属する。「BBench 1.01」(海人氏作)を使ってバッテリーの持続時間を検証してみた。検証時の条件は、10秒おきにキーボード押下、60秒ごとに無線LAN(IEEE802.11g)によるインターネット巡回(10サイト)を行う設定にした。また、ディスプレイの輝度は最高レベル、音量は最大値の半分に設定している。
BBenchによる連続稼働は2時間39分38秒という結果になった。メーカー公称値ではバッテリー駆動時間は約3.8時間となっているが、液晶の輝度を半分程度まで落とすなどの工夫をすれば、メーカー公称値に近い数値となるだろう。また本機にはキーボード上部に「Eco」ボタンが搭載されており、ボタン1つで手軽に省電力モードに移行できる。省電力モードとしては液晶の輝度を最小レベルまで落とす「Turbo Battery Modo」などが用意されている。離席時や作業をしないときなど、Ecoボタンを使って小まめに省電力モードに移行するようにすれば、長時間の使用も望めるはずだ。
メインで使えるデスクノートを手軽に購入したいユーザーにお勧め
ここまで見てきたとおり、CR500は5万円前後の実売価格ながら、Netbookをはるかに上回るパフォーマンスを持ったノートPCだ。MCP79MVLは、チップセットに統合されたグラフィックスコアとしては3Dグラフィックスも優秀で、Aeroインタフェースも快適に使えるだけの性能を持っている。
据え置きのメインマシンとしても使えるCR500だが、HDDが160GBと少なめな点は気になる。ただ、この価格帯では標準的な容量でもあるので、動画などの大容量データを多数保存するユーザーでなければ十分にやりくりできる範囲ではある。また、15.6型ワイドの液晶ディスプレイで表示される1366×768ドットの解像度は大きくて見やすく、オフィス用アプリケーションの見通しがいいだけでなく、DVD-Videoなどの鑑賞にも向いている。手軽に購入できる価格が設定された、幅広いユーザーにお勧めできる1台といえる。
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