“新春初モノ”のClarkdale搭載モデル「MDV-ADS7110B」を速攻で試す:Core i5-650+GeForce GTS 250で8万9880円(2/2 ページ)
GPU内蔵型の新CPUである「Clarkdale」をいち早く搭載したマウスコンピューターの「MDV-ADS7110B」は、実売9万円を切る抜群のコストパフォーマンスが魅力だ。
64ビット版Windows 7 Home Premiumが快適に動作
ADS7110BのOSは、標準ではWindows 7 Home Premiumの64ビット版だ。BTOオプションには64ビット版のWindows 7 ProfessionalやUltimateも用意されているが、普段使いであればHome Premiumで十分だろう。64ビット版のメリットは標準搭載されている4Gバイトのメインメモリを余すことなく利用できる点にある。最大メモリ容量は16Gバイトなので将来的にも有望だ。
Windows 7のエクスペリエンスインデックスのスコアは、CPUのスコアが7、グラフィックスはゲーム用を含めて6.9となっており、メモリとHDDの数値がともに5.9となった。ミドルレンジのマシンとしては十分すぎる結果と言える。
それではADS7110Bで行った各種ベンチマークテストを見ていこう。すべて購入直後の状態で計測している。なお、PCMark05もテストしたのだが、OSが64ビット版では総合結果が表示されなかったため掲載は割愛した。それ以外でテストしたベンチマークテストは、PCMark Vantage、3DMark 06、3DMark VantageにFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3である。
結果を見ると、Core i7以上のハイエンドCPUを搭載するマシンとは比べるべくもないが、ミドルレンジクラスのデスクトップPCとしては十分実用に足る性能と言える。CPU性能に関して特筆すべき点は見られないものの、GeForce GTS 250の恩恵は大きく、3DMark 06、3DMark Vantageの結果は不満のない3D描画性能が確保されていることを示している。FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3ではLowのスコアが1万を超えており、ここでもGeForce GTS 250の面目躍如(めんもくやくじょ)といったところだ。
ClarkdaleはLynnfield版Core i5と比べ物理コアが2つしかないことを考慮すれば「意外と健闘している」と言えるわけで、この性能で8万9880円ならBTO構成から見た価格としてもお買い得感がある。1点補足すると、通常動作時だけでなく、ベンチマークテストなどの高い負荷をかけた状態でも静音性が保たれているのも好印象だった。
以上、ADS7110Bを紹介してきたが、Lynnfield版Core i7などと比べれば絶対性能では劣る部分はあるものの、CLarkdale版Core i5も“そう悪くない”と思えるパフォーマンスは確保していると思う。標準で64ビット版Windows 7 Home Premiumが付属し、それが快適に動作する。GeForce GTS 250の十分な3D描画性能も魅力だ。
しばらく使って性能的な不満が出てきた場合、上位CPUのCore i7に載せ換えることができるわけで、こうしたパワーアップ前提で購入するのも悪くないだろう。できるなら内蔵GPUも利用したいところだが、搭載するGeForce 250 GTSより高性能とは思えないので「内蔵GPUはあえて利用せずに描画性能重視」と考えたほうがいい。
新発表の“初モノCPU”というところに注目しがちだが、ミドルレンジクラスのデスクトップPCという基本的なことを考えれば、ADS7110Bは、非常にオーソドックスにまとめられた製品だ。将来的にも長く使える安価なベースマシンを探しているのなら検討する価値は十分にある。Clarkdaleの高い低消費電力性に魅力を感じる人にもオススメだ。
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