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レノボ、最大“16モニター”仕様にもできる省スペースなパワフルWS「ThinkStation C20/C20x」デュアルCPU仕様でクラス最小のボディ

レノボ・ジャパンは、Xeon 5600番台を搭載するワークステーション「ThinkStation C20/C20x」を投入。パワフルなデュアルCPU仕様ながら、高度にエアフローを考慮したクラス最小の省スペースボディを特徴とする。

デュアルCPU仕様で最小クラスのボディ、Xeon 5600番台を搭載するパワフルWS

レノボ・ジャパンの省スペース&パワフルWS「ThinkStation C20x」

 レノボ・ジャパンは6月22日、Xeon 5600番台のデュアルCPU+Intel 5520チップセットによるシステムを採用するデスクトップワークステーション「ThinkStation C20/C20x」を発表。同日より発売する。

 両モデルとも、デュアルCPU搭載ワークステーションにおいてクラス最小とする省スペースボディの採用が特徴。ラックマウント3Uサイズに収納できる。本体サイズは130(幅)×427(高さ)×444(奥行き)ミリ、容積は24リットル。主に金融、ハイエンドCAD・CAM・CAE、3Dグラフィック、ビデオ・オーディオなどのプロフェッショナル業界向けに展開し、省スペースと高いパフォーマンスを両立した作業環境を提供する。

 小型サイズのボディは標準42Uラックに14台設置できる3Uサイズとしたほか、空気の流れを最大限に考慮“トリプルチャネルエアフロー”設計を採用。下段のHDDは電源(80PLUS GOLD認証)のファンで直線的に冷却(排熱)、中央のファンでシステムや中央(1つ目)CPUのヒートシンク、上部の背面ファンとCPUクーラーで前面(2つ目)のCPUヒートシンクに導風し、排出する仕組みとなっている。前面CPUの排熱が中央CPUのヒートシンクへ導かれないよう、上部(横置き時は右側)へ空気の流れをバイパスする仕組みや、ケーブル本数の多い電源メインケーブルを特殊な1列に並ぶ幅広ケーブル仕様とし、マザーボードの裏から通すことで内部のエアフローに影響を与えない工夫も取り入れた。

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ツールレスデザインで、HDD、メモリ、グラフィックスカードなどの追加や交換作業、保守作業も容易に行える
緻密に計算されたエアフロー設計。2つのCPUで、なるべく温度差が発生させない工夫や、重要なデータを保存するHDDを電源ユニットと並列に下段へ設置し、直線的な空気の流れで効率的に冷却する仕組みだという

 ThinkStation C20は、“コンパクトながら高いパフォーマンスを実現”をテーマに、Xeon X5670(2.93GHz)+8GバイトのDDR3メモリ(6本のメモリスロット搭載)+2基の500GバイトHDD+Quadro FX4800+64ビット版Windows 7 Professionalとする基本構成モデルを軸に展開。Xeon E5640など下位モデルの選択、1TバイトHDD×2のRAID 0構成、メモリ容量、Quadro FX1800、Windows XP Professional(Windows 7 Professionalのダウングレード権を利用)などを選択するカスタマイズモデルを全8つ用意する。

 3.5インチHDDベイは3基、Quadro NVS290(グラフィックスメモリ256Mバイト/DVI×2)/295(グラフィックスメモリ256Mバイト/DisplayPort×2)/450(グラフィックスメモリ512Mバイト/DisplayPort×4)、Quadro FX380(グラフィックスメモリ256Mバイト/DVI×2)/580(グラフィックスメモリ512Mバイト/DVI+DisplayPort×2)/1800(グラフィックスメモリ768Mバイト/DVI+DisplayPort×2)/4800(グラフィックスメモリ1.5Gバイト/DVI+DisplayPort×2+ST)、FireMV 2260(グラフィックスメモリ256Mバイト/DisplayPort×2)を搭載できる。

 ThinkStation C20xはC20より高パフォーマンス志向のモデルで、TDP130ワットクラス、かつXeon X5670×2といったのデュアルCPUやSASを標準でサポートし、12本のメモリスロット(発売時点のBTOで8Gバイト×12で最大96Gバイト、別途、16Gバイトモジュールの使用で最大192Gバイトまで搭載可能)などを実装する。グラフィックスはQuadro FX4800のSLI動作やFX5800(グラフィックスメモリ4Gバイト/Displayport+DVI×2+ST)といったハイエンドグラフィックスカードも使用できる。

このテスト機はDisplayPortを4基備える2DのQuadro FX580を2つ搭載し、「8ディスプレイ」で運用できる。証券会社のディーリングルームや投資家が使用する場面でよく見かける、マルチディスプレイ環境の構築も容易だ。同等グラフィックスカードを4つ搭載し、最大16個のディスプレイ仕様にすることもできるという(写真=左)。HDDベイは下段に3つあり、ツールレスでメンテナンスできる(写真=中)。ThinkStation C20xはメモリスロットを16基備え、現時点での同社BTOで最大96Gバイト、別途16Gバイトモジュールの使用で最大192Gバイトまで搭載可能とする(写真=右)。“最強自分用マシン”として、OSにWindowsを搭載できるXeonワークステーションを導入するハイエンドコンシューマーユーザーも多々いるという

 主なインタフェースは、メモリスロット×12(C20は6本)、3.5インチHDDベイ×3(C20xは、このうちSAS×2)、5インチベイ×1、USB 2.0×10(前面×2、背面×8)、eSATA×1、マイク/イヤフォン、ライン入出力、マルチメモリカードリーダー、PCI Express x16×2(フルレングス)、PCI Express x4×1、PCI Express x1×1(ハーフレングス)、PCI×2(ハーフレングス)、1000BASE-T対応有線LAN×2(C20は1基)などを実装する。

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