レビュー

Core i世代に完全移行した新型「iMac」を試す新旧「iMac」を比較(前編)(1/2 ページ)

Core i3を搭載する21.5型iMacとCore i5の27型iMacを、新旧モデルで比較する。性能はどのくらい向上した?

全モデルで「Core i」世代に移行した新型iMac

 アップルの「iMac」は、アルミとガラスで構成された美しいデザインや、明るく視野角が広い大画面液晶が特徴のデスクトップPCだ。2009年10月に発表されたiMacの高い人気は、その後半年以上に渡って販売ランキングのトップ10位に入り続けていたことが証明している。

 今回登場した新型iMacは、旧モデルの外観を引き継ぎつつ、主に性能面と入力インタフェースを強化してきた。アップルが開催した説明会でも語られたように、全モデルCore iシリーズのCPUと外部GPUを採用し、付属のMagic Mouseに加えて、オプションにMagic Trackpadを用意している。後者のMagic Trackpadについては別の記事で詳しく紹介することにし、ここでは21.5型と27型の両方で、新旧モデルのパフォーマンスを比較していく。なお、外観デザインや液晶ディスプレイの品質などについては旧モデルのレビューを参考にしてほしい。

アルミとガラスで構成された継ぎ目のないデザインが特徴のiMac(写真は21.5型モデル)
27型ワイド液晶を搭載する上位シリーズは2560×1440ドットの広いデスクトップ領域も魅力の1つ。背面右下にインタフェースを集めたレイアウトなどは従来同様だ
デスクトップPCでもマルチタッチインタフェースを実現するデバイスとして、付属のMagic Mouseに加え、オプションとしてMagic Trackpadが登場した。MacBook/MacBook ProのTrackpadをそのまま取り出したようなデザインだが、入力エリアは80%拡大している。Apple Wireless Keyboard並べると一体感がある
今回評価したiMacの基本スペック
型番 MB950J/A(旧型) MB953J/A(旧型) MC508J/A(新型) MC511J/A(新型)
CPU 3.06GHz Core 2 Duo Core i5-750(2.66GHz) Core i3-540(3.06GHz) Core i5-760(2.8GHz)
メモリ 4GB(PC3-8500) 4GB(PC3-8500) 4GB(PC3-10600) 4GB(PC3-10600)
HDD 500GB 1TB 500GB 1TB
グラフィックス GeForce 9400M ATI Radeon HD 4850(512MB GDDR3) ATI Radeon HD 4670(256MB GDDR3) ATI Radeon HD 5750(1Gバイト GDDR3)
液晶ディスプレイ 21.5型ワイド 27型ワイド 21.5型ワイド 27型ワイド
画面解像度 1920×1080ドット 2560×1440ドット 1920×1080ドット 2560×1440ドット
登場時の価格 11万8800円 19万8800円 11万8800円 19万8800円

 上に掲載した比較表は、新旧iMacの最廉価モデルと最上位モデルを並べたものだ。価格は据え置きのまま、CPUやメモリクロック、GPUが強化されているのが分かる。特に最廉価モデルでは、内部システムが一新され、CPUがCore 2 DuoからCore i3に変更された。いずれもデュアルコアCPUで、CPUの動作クロックも変わらないものの、Core i3-540はHyper Threading技術をサポートしており、論理4コアで動作する。

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 また、グラフィックスもNVIDIAの統合チップであるGeForce 9400Mから、ディスクリートのATI Radeon HD 4670に強化された(ちなみに新型iMacのチップセットはIntel P55 Expressのため、CPU統合のIntel HD Graphicsは利用できない)。iMacの中でも12万円以下で購入できる最廉価モデルは人気が高いため、どのくらい性能が向上したのかは大いに気になるところだ。まずはMac OS Xで定番ベンチマークテストを実施していこう。

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