レビュー

実売価格“240万!”の「Eee PC 1015B」を買ってしまった日本じゃ買えない“Ontario”なEee PC(2/4 ページ)

ジャカルタの電脳ビルで見つけた超高額なEee PC。値札はなんと「Rp.2,400,000」! なお、現地通貨「インドネシアルピア」は約0.01円で計算してください。

“インドネシア”モデルはUSB 2.0が3基だった

 Eee PC 1015Bで注目したいポイントに、本体に搭載するインタフェースを挙げたい。特にUSB 3.0とHDMIを備える点では、Atomを採用するほかのEee PCモデルを上回るといっていい……。ASUSのデータシートによると、1基のUSB 3.0を備えていることになっているが、本体に搭載する3基のUSBはすべて黒い。

 USB 3.0で利用できるインタフェースはどれなのか。そもそも、本当にUSB 3.0を利用できるのか。搭載するA50チップセットは、USB3.0のコントローラを統合していない。そのため、専用のコントローラをオンボードで用意する必要があるが、デバイスマネージャーで確認する限り、そのようなコントローラは見あたらない。

 USB 3.0対応外付けユニットに搭載したSSDの転送速度をCrystalDiskMark 3.0で確認したところ、いずれのUSBに接続しても、シーケンスにおける読み込み書き出しの転送速度は27Mバイト/秒のレベルにとどまっている。この結果を見る限り、インドネシアで購入できるEee PC 1015BのUSBは、すべて2.0である可能性が高い。

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 無線接続では、日本向けモデルのモバイルWiMAXは備えていないものの、IEEE 802.11b/g/nのほか、Bluetooth 3.0+HSも利用可能だ……、おっと、ここでも注意しなければならないことがある。インドネシアで購入したEee PC 1015Bの無線接続機能を、認証を受けていない日本で使うことは許されない。ネットワーク接続は有線に限られることを、ここに忘れずに明記しておこう。

 メモリスロットは1基のみで、標準でDDR3-1066が1Gバイト組み込まれている。底面のカバーを外すとメモリスロットにアクセスできるので、メモリの換装は難しくない(評価用の機材はカバーのつめが硬く、取り外しに難儀した)。データシートに示される最大メモリ容量は2Gバイトとなっているが、試しに4Gバイトのメモリを実装しても認識された。この場合、システムが利用できるメモリ容量は2.63Gバイトにとどまる。また、Radeon HD 6250が利用できる領域は、1Gバイト搭載の状態で256Mバイトだが、4Gバイト搭載では384Mバイトまで増える。

正面と背面にはインタフェースを備えない
左側面にはアナログRGB出力とUSB 2.0、そして、AtomプラットフォームのEee PCにはない、HDMI出力を搭載する(写真=左)。右側面には、有線LAN、2基のUSB 2.0、マイク、ヘッドフォン端子、メディアカードリーダ(SDメモリーカード、SDHCカード、マルチメディアカード対応)を備える(写真=右)
ACアダプタは重さが実測で約180グラム、サイズが同じく実測で約85(幅)×34(奥行き)×25(高さ)ミリと軽量小型で、コードも240ボルトに対応しているとは思えないほどに細い。付属する電源プラグはCタイプなので、日本で使う場合はAタイプ変換アダプタが必要になる(写真=左)。バッテリーベイの奥にSIMカードスロット用のスペースがあるが、Eee PC 1015Bではスポンジでふさがれて使えなくなっていた(写真=右)

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