レビュー

「SandyBridge-E」こと新世代Core i7搭載マシンをぶん回す!!これは“E”ものだ……(1/2 ページ)

ついに解禁された“SandyBridge-E世代”のCore i7を採用するマシンが、早速マウスコンピューターから登場した。Core i7-3930Kを搭載する「NEXTGEAR-MICRO im820PA1」を速攻で試した!

平たくいえばXeon由来のSandyBridgeコアが「SandyBridge-E」

マウスコンピューターの「G-tune」に、SandyBridge-Eこと新型Core i7を採用した高性能マシンが登場

 今回新しく発表されたSandyBridge-Eこと新Core i7は2種類。最上位からCore i7-3960X Extreme Edition(以下、3960X)/3930Kとなる。平たくいえば、Xeon E5(SandyBridge-EP)シリーズをコンシューマー向けコアにしたのがSandyBridge-Eということになる。当然いままでのソケットは利用できず、使えるのはXeon E5シリーズと同じ2011ピンのLGA 2011だ。対応するチップセットも現状ではIntel X79 Expressのみとなる。

 製造プロセスは32ナノで、3960Xと3930Kのコア数は6コア(Hyper-Threadingによる12スレッド)。動作クロックは順に3.30GHz/3.20GHz、TurboBoost動作時の最高クロックは3.90GHz/3.80GHzだ。3次キャッシュ容量は、最上位から順に15Mバイト/12Mバイトとなる。

Core i7-3930Kを搭載した「NEXTGEAR-MICRO im820PA1」

 メモリチャンネルは4チャンネル(DDR3-1600、PC3-12800)、TDPは全モデル130ワットといまどき珍しく高い。定格動作で利用する人には関係ないが、3960Xと3930Kは倍率フリーとなっており、自己責任において4GHz超えのオーバークロックを狙うこともできる。価格はCore i7-3960X Extreme Editionが約8万円台後半、Core i7-3930Kが5万円弱といった価格設定だ。

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 その最新Core i7の中で、ミドルレンジの3930Kを搭載したモデルがマウスコンピューターのゲーム専用ブランド「G-Tune」に追加された「NEXTGEAR-MICRO im820PA1」(以下、im820PA1)だ。micro ATXマザーを搭載するコンパクトなゲーミングPCで、最新のハイエンドCPUを搭載し、グラフィックスもNVIDIAのハイエンドモデルGeForce GTX580(グラフィックスメモリ1.5Gバイト)とゲーミングPCにふさわしい構成ながらも15万4980円という購入しやすい価格設定になっている。そこでいつものように各種ベンチをぶん回してみた。

マザーボードはmicro ATX仕様のMSIカスタマイズの「X79MA-SD40」

MSIのX79マザーを採用する(CPU-Zの表示では「X79MA-SD40」と表示される)

 im820PA1が最新のCorei 7を搭載しながらも価格が安く抑えられている理由に、CPUとして最上位の3960Xではなくミドルレンジの3930Kを搭載していることがあるが、マザーボードがmicroATX仕様になっているのもその1つだ。マザーはMSIの「MSI X79MA-GD45」を同社向けにカスタマイズした「MSI X79MA-SD40」を搭載する。チップセットはもちろんSandyBridge-E対応のIntel X79 Expressだ。

 拡張スロットは上からPCI Express x16スロット、x1スロット、x16スロット、x1スロットの順で配置されている。micro ATXながらPCI Express x16スロットが2基あるので2way-SLIといったマルチGPU構成も可能だ。なお、試用したim820PA1にはECSの「NGTX580-1536PI-F」が搭載されており、グラフィックス性能に関してはまったく問題はない。

メモリは4枚構成で各4GバイトのPC3-12800モジュールが搭載されている。ちなみに採用されているCPUクーラーは通電時にファンが青く光る仕様だ

 メインメモリは4つあるメモリスロットにそれぞれ4GバイトのDDR3-1600(PC3-12800)モジュールを装着し、合計16Gバイトと十分過ぎる容量を搭載している。OSはもちろん64ビットのWindows7 Home Premiumなので、16Gバイトのメモリを余すことなく快適に利用できる。HDDは1テラバイトで光学ドライブは22倍速のDVDスーパーマルチドライブだ。

 im820PA1の拡張性に関しては、マイクロタワーケースということもあって、5インチベイに空きはなく、3.5インチベイも1つ空いているだけだ。5インチベイの下にマルチカードリーダー/ライターを搭載する。

 インタフェースに関してだが、フロント側にUSB 2.0×2とヘッドとマイクジャックがあり、そのうちの1つがUSB 3.0ポートになっている(ただし、これは本体背面から延長ケーブルでフロント側に引っ張っているため、リアのポートを1つ消費している)。背面のI/Oパネル部にUSB 2.0×6、USB 3.0×2、ギガビットLAN×1、デジタル音声出力(光およびRF)とサウンド関連のジャック×6となっている。SATAポートは3.0Gbpsが4、6.0Gbps対応ポートが2となっており、高速SSDを組み込んだ構成にも対応できる。

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