第2回 かゆいところに手が届く、R631のユーティリティソフトを検証する:キャンパスで使う「dynabook R631」(3/3 ページ)
高速起動や長時間のバッテリー駆動は、CPUやSSDだけで実現するとは限らない。Ultrabookの特徴を生かすユーティリティソフトがR631にはある。
ちょっとうれしい「スリープアンドチャージ」機能
バッテリーや起動時間ほど重要な機能ではないが、PCの電源オフ時やスリープ時にUSB機器に給電できる「東芝USBスリープアンドチャージ」機能もちょっとうれしい機能だ。スマートフォンのバッテリー切れのときに役立つ。もちろん普段からモバイルバッテリーは持ち歩いているが、モバイルバッテリーの残量がなくなったこともたまにある。そんな緊急時の手段としては有効だといえる。
個人的にはキャンパスの中よりも、飲み会中などで積極的に使いたい機能だ。飲み会中に充電しておき、帰り道でのバッテリー切れを防ぐ。飲み会に遅刻したりすると、店の場所を確認したり、連絡を取ったりでバッテリー残量が少なくなってしまうことも多い。
また、電源オフ時も給電できるところがいい。わざわざ電源を入れる必要もないし、PCをバッグの中にいれたまま充電だってできる。電源をオフにしておけば、給電を行うよう設定して放置してもバッテリーの消費が抑えられるはずだ。実際、どれほどのバッテリーを使うのか、USBスリープアンドチャージを設定したのち、3時間放置/3時間スマートフォン(EVO WiMAX ISW11HT)を充電して、バッテリーの消費を調べた。
東芝USBスリープアンドチャージのバッテリー消費 | |||
---|---|---|---|
状態 | 電源オフ | スリープ | |
放置 | 2% | 6% | |
USB機器接続 | 20% | 30% |
スマートフォンは最大でも3時間ほどで満充電になるので、電源がオフなら満充電にするとしてもバッテリーの消費は20%程度だ。緊急時に使うことを想定するならば、別に満充電にする必要もない。50%もあれば少なくとも半日は持たせられる。そうなればdynabook R631のバッテリー消費は10%ほど。バッテリー残量をあまり気にすることなく、気軽に充電できる。
バッテリー動作時にこの機能を使うときは、残量が一定の値(下限値)になると給電を止めるよう設定できる。初期設定では下限値は10%となっているが、USBスリープアンドチャージ機能を常時オンにしておく場合、PCのバッテリーが切れるリスクが高くなるので、下限値は20%や30%程度にしておく方が無難だ。逆にPCのバッテリーをそれだけ残しておけば、スマートフォンをいつでも満充電にできるという保険にもなる。
dynabook R631をはじめとして、Ultrabookはボディの薄さや軽さ、デザインなどハードウェア面のこだわりに目がいきやすいが、指紋認証や省電力機能などのユーティリティソフトも使いやすさの向上に貢献している。dynabook R631にはかゆいところに手が届くような細かいユーティリティが多く、知っているとちょっと得をするはずだ。
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