「プチコンmkII」で懐かしむ「レトロPC」の世界:思い出をカタチに(3/3 ページ)
Twitterで相互フォローをしている某氏から、8ケタの番号が書かれたナゾめいたDMが届いた。近所のコンビニに向かい、コピー機のタッチパネルから指示された予約番号を打ち込む。吐き出されたA3用紙に印刷されていたのは、23枚のQRコードと取り扱い説明書だった……。
レトロプログラミングの醍醐味(だいごみ)を楽しむ
プチコンの用途として、ニンテンドーDSi/3DSで動くオリジナルプログラムの作成があるのはいうまでもない。レトロゲームの場合、単に遊ぶだけであればリメイク作品やバーチャルコンソールなど、本物にかなり近いものを安価に入手できることも多く、作るなら自作のオリジナル作品、という考えは至極もっともだ。
だが、レトロゲームの“勝手移植”というのもプチコンを楽しむ1つのジャンルとして存在する。それはオリジナリティやクリエイティビティが欠落した行為なのではなく、「ハードウェアの相違をどうやって解決するのか」という知的パズルに近い娯楽だ。しかもプチコンは大抵のレトロPCを凌駕(りょうが)する機能・性能を搭載している。当時の凄腕プログラマでなければできなかったことを専用ハードウェアの機能をうまく使うことでエレガントに、高速な処理能力によって力ずくで実現することができる。
もっとも、著作権上、勝手移植は個人で楽しむにとどめざるを得ない。もちろん、権利者の許諾が得られれば不特定多数への配布も問題はないが、権利者からしてみれば「面と向かってきかれればNGと答えざるを得ない」し、内心は歓迎であっても発言が一人歩きする危険性を考えると、うかつなことは言えないだろう。利用者の視点では「こんなことで損をするわけでもないだろうに……」と思いがちだが、「損をしないから」が企業の行動理由とはならないことを肝に銘じつつ、あくまで個人の範囲で楽しむのがよいだろう。
遠い昔にBASICをかじっていた人、BASICの速度に絶望し、アセンブラで挫折して涙した人、検索窓に「プチコン イース2 OP」と打ち込んで「まだ間に合う」と思った人は、ぜひ挑戦してほしい。
関連キーワード
ニンテンドーDSi | QRコード | ニンテンドー3DS | 任天堂 | スクウェア・エニックス | 日本ファルコム | イース | レトロゲーム | 原点回帰 | プチコンで始めるBASIC新世代育成“虎の穴” | バーチャルコンソール
関連記事
プチコンで始めるBASIC新世代育成“虎の穴”(1):BASICって何? いや、Visualじゃない方ですがナニカ
BASIC言語をニンテンドーDSi/3DSで動かせる「プチコンmkII」。ちょっとレトロ、でもとっつきやすいBASICを使ったプログラミングをイチから解説!! 公式Webサイトでもおなじみの4人組と一緒にお届けします。エンジニアの原点がここに!?:マイコン少年たちの熱い思いが今よみがえる――「プチコンmkII」でDSがポケコンに早変わり
ニンテンドーDSi/DSi LL/3DS環境で手軽にBASICプログラミングが楽しめるプチコンがバージョンアップし、2012年3月14日に「プチコンmkII」として登場する。2年越しの希望:ぼくがかんがえた ゆめのこんぴゅーた 「Pandora」
自分たちが欲しいものは自分たちで作る――数々の困難を乗り越え、ついに有志の手によって生み落とされた「Pandora」は、コンピュータ好きなら誰もがいつかは思い描き、そしていつの間にか忘れてしまった“ゆめのこんぴゅーた”なのかもしれない。やっぱエミュ:ゆめのこんぴゅーた「Pandora」でソフトウェアを動かそう!
そろそろPandoraが届いた人も増えてきたはず(と信じたい)。連載第2回ではPandora上で動作するソフトウェアを紹介していく。さあ、いじるぜ。こいつは楽しませてくれそうだ:“初心者お断り”の超小型Linuxマシン「本(Ben)NanoNote」をいじり倒す
Qi(气)Hardware社から、あまりに小さすぎるLinuxマシン「本(Ben)NanoNote」が発売された。海外からの購入となるが、FedEx Priorityで注文すればわずか3~4日で届く。早速(自腹で)購入してみた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.