エッジ5ミリの超薄型「iMac」が登場:10万8800円から、11月出荷
Ivy Bridge世代のクアッドコアCPUを搭載した最新「iMac」は、液晶ディスプレイのエッジの厚さがわずか5ミリしかない超薄型ボディを実現した。
Ivy Bridge世代に移行した新型「iMac」
アップルは10月24日、液晶一体型デスクトップPC「iMac」の新モデルを発表した。従来同様、ラインアップは21.5型ワイドと27型ワイドの2機種で、スペックの異なる4モデルが用意される。
新型iMacでは第3世代Coreプロセッサー・ファミリー(開発コード名:Ivy Bridge)のクアッドコアCPUと、NVIDIAの最新GPU(開発コード名:Kepler)を搭載したほか、新しい成形技術によってボディを薄型化したのが見どころだ(容積は従来より40%小さくなった)。
液晶ディスプレイには上下/左右178度の視野角を持つIPSパネルを採用。ディスプレイとガラスの間にある隙間をなくすフルラミネーションと呼ばれる加工技術によって薄型化を実現したほか、ディスプレイの外光反射を従来比で75%も削減したという。さらにディスプレイは個体ごとにキャリブレーションを行い、厳密な色補正も行っている。
また、21.5型/27型モデルでインタフェースが共通化され、端子構成も大きく変わった。まず、これまで右側面にあった光学ドライブは省かれ、SDメモリーカード(SDXC対応)は背面側に移動、FireWire 800ポートも姿を消している。一方、USBポートは、4基すべてがUSB 3.0に変更され、Thunderboltは2基に増加した(前回の21.5型モデルはThunderboltが1基だった)。ギガビットLANとヘッドフォン出力、液晶上部のFaceTime HDカメラは従来通り。このほか、IEEE802.11a/b/g/n対応の無線LANやBluetooth 4.0も備える。
21.5型ワイド(1920×1080ドット)の下位モデルは、2.7GHzのCore i5(Turbo Boost時最大3.2GHz)を搭載し、メモリとHDD容量がそれぞれ8Gバイト(1600MHz DDR3)/1Tバイト(5400rpm)、グラフィックスにはGeForce GT 640M(GDDR5 512Mバイト)を採用する。上位モデルは、CPUが2.9GHzのCore i5(最大3.6GHz)、グラフィックスがGeForce GT 650M(GDDR5 512Mバイト)で、メモリとHDDは同一だ。本体サイズは、528(幅)×175(スタンドの奥行き)×45(高さ)ミリ、重量は約5.68キロ。価格は、順に10万8800円と12万8800円で11月より出荷される。
27型ワイド(2560×1440ドット)の下位モデルは、2.9GHzのCore i5(最大3.6GHz)、8Gバイトメモリ(1600MHz DDR3)、1TバイトHDD(7200rpm)、GeForce GTX 660M(GDDR5 512Mバイト)という構成。上位モデルはCPUが3.2GHzのCore i5(最大3.6GHz)、GPUがGeForce GTX 675MX(GDDR5 1Gバイト)になり、メモリとHDDは共通だ。本体サイズは、650(幅)×203(スタンドの奥行き)×516(高さ)ミリ、重量は約9.54キロ。価格は順に15万4800円、16万8800円で、12月に出荷される予定だ。
なお、直販のApple Storeでは、最大3.4GHzのCore i7(最大3.9GHz)や32Gバイトメモリ、768GバイトSSDなど、より高性能な仕様にカスタマイズできる。特に今回は、同社が「Fusion Drive」と呼ぶ、SSDとHDDを組み合わせたストレージが登場しており、大容量と高速アクセスを両立できるオプションとして注目だ。
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