第8回 「OS刷新だけで、こんなに変わるの?」:モバイラーが選んだ「dynabook R632」(2/2 ページ)
薄型軽量+満足性能を両立する万能Ultrabook「dynabook R632/W1」だが、新OS「Windows 8」モデルはどうか。実は「ただOSが変わっただけで、意外と……変わるね」と思えたポイントがいくつもあった。
Windows 8モデルの使い勝手は? ひとまず初回チェック
では、Windows 8モデルの使い勝手はどうだろう。ひとまずデスクトップUIで使う限り、これまでのアプリケーションも筆者がWindows 7時代に使っていたものに関しては当然だがそのまま使用できる。
R632は[Fn]キーを併用してボリューム調整や画面の明るさ調整、スリープ移行や無線機能のオン/オフを行うといったショートカット機能が割り当てられている。割り当ててある機能はWindows 8モデルも、Windows 7モデルも基本は同じだ。
ただ、ちょっと変わっていたのが[Fn]+[F8]キーに割り当てられたワイヤレス通信機能の制御方法。Windows 7モデルは、Wi-Fiオン→WiMAXオン→全てオフ→Wi-Fiオン(以下繰り返し)といった動作だったが、Windows 8モデルは「機内モード」のオン/オフに変更され、その時有効になっていたワイヤレス通信機能をすべて無効にするか否かとする方法になっていた。ちなみに機内モードとはWi-Fi、WiMAX、Bluetoothなど電波を発するワイヤレス無線通信機能をオフにする機能(スマートフォンなどにも搭載されている)だ。
Wi-Fi機能の制御はよいが、WiMAXは、これでオフにすると再度有効にするにはインテル純正のWiMAX接続ユーティリティツールでオンの操作をしなければならなくなった。ここはWiMAXによるモバイルデータ通信も多用する筆者としてはちょっと面倒なので、何かしらで仕様変更ないしアップデートを望みたいところだ。
Windows 8における機能機能の1つが「スタート画面」。この点に関しては、現時点ではよくも悪くもWindows 7までにはなかった部分である。ただ、R632に関しては画面へのタッチ操作は行わず、これまで通りキーボードとタッチパッド/マウス操作を行うだろうから、普通にデスクトップUIで使えばこれまで通りの操作で扱える。
また、東芝独自の「デスクトップアプリメニュー」を準備することで、これまでのスタートメニューに慣れていた人もさほど違和感なくこれまでのように扱えるようにもなっている。スタート画面そのもの、あるいはタスクバーによく使うアプリをピン留めする──といった操作に慣れるまではこちらを使うとよいだろう。利用頻度の高いアプリのみをまとめられる「お気に入り」といった機能もあるし、デスクトップアプリメニューをデスクトップUIのタスクバーにピン留めして左端に寄せてしまえば、マウス操作ならこれまでのスタートボタンに近い感覚で操作することも可能だ。
なお、どうしてもスタートボタンにこだわるなら「Classic Shell」などのオンラインソフトで自身でカスタマイズする手段もあるが、筆者はこのあと、Windows 8 Proへのアップグレードも予定しているのでシステムをいじってしまうアプリは避けつつ、ひとまず東芝標準の「デスクトップアプリメニュー」を活用させてもらっている。
R632は、Windows 7モデルも極めて軽快だった。ただ、Windows 8モデルはさらに磨きがかかった感じがする。特にほぼ同じ仕様、同じSSD搭載ならばスリープや休止からの復帰時間もさほど変わらないと思っていたが、これは完全に見込み違いだった。数値ではもちろん、モバイラー目線で見た体感的な違いがかなりあったのは大きな収穫だ。
もちろん長年ノートPCを設計から製造まで手がけている東芝製品なので、UEFIなども含めてWindows 8に最適化したという側面もあるだろう。ただ、業務アプリやオフィスでのセキュリティポリシーの都合など、どうしてもWindows 7でなければならない人でなければ、使わずに拒絶するのはちょっともったいないですよと思う。
モバイル利用とWindows 8+R632、想像以上に相性はよさそうである。
(続く)
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