ビジネスPCの買い替え、モバイルノート好調、単価下落――2012年度PC市場のキーワード:3年連続で出荷は1000万台を突破
JEITAが2012年度の国内PC出荷台数を発表した。全体の台数は2011年度とほぼ変わらないが、内訳の傾向は変化している。
電子情報技術産業協会(JEITA)は、2013年3月の国内PC出荷台数を発表した。出荷台数は前年同月比1.3%減の135万9000台。内訳は、デスクトップPCが同3.2%増の37万3000台、ノートPCが同2.9%減の98万6000台だ。
年度末で法人向けPCの買い替え需要が増えたことで、2012年3月と同様の出荷台数となった。出荷金額は前年同月比2.7%減の932億円だ。このうちデスクトップPCが同0.7%減の252億円、ノートPCが同3.4%減の680億円となった。
2012年度の累計PC出荷台数は、前年比で1.1%減の1115万2000台となり、3年連続で1000万台を突破した。JEITAは出荷台数が好調だった要因を、1年を通して法人向けPCの買い替え需要が活発だったことと推測している。
デスクトップPCは前年比8.6%減の302万3000台、ノートPCは同2%増の812万9000台で、ノートPCの比率が過去最高の72.9%を記録した。モバイルノートPCが好調な一方で、液晶一体型PCが不調である傾向は2012年度を通して変わらなかった。出荷台数が前年比でほぼ横ばいとなったが、出荷金額は7952億円と前年比で8.3%減少するなど、単価は減少傾向にある。
統計に参加している企業は、アップルジャパン、NEC、ソニー、オンキヨー、セイコーエプソン、東芝、パナソニック、日立製作所、富士通、三菱電機インフォメーションテクノロジー、ユニットコム、レノボ・ジャパンの12社。デル、日本ヒューレット・パッカード、ASUSTeK Computer、エイサーなどは含まれていない。
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