「FMV LIFEBOOK UH90/L(WU1/L)」を斬る――14型“3200×1800”IGZO液晶の新鋭Ultrabook:店頭/直販モデルをガッツリ比較(4/5 ページ)
MacBook Pro Retinaを超える高精細表示が可能な「FMV LIFEBOOK UH90/L(WU1/L)」。高画素密度IGZO液晶と上質なスリムボディを備えたUltrabookの注目モデルに迫る。
ゆとりのあるキーボードとタッチパッドを搭載
キーボードはアイソレーションデザインの6段配列を採用。右Altキーは省略されているが、全体的なキーレイアウトは自然だ。主要キーのピッチは横19ミリ、縦18.5ミリとゆとりがあるほか、EnterやBackSpaceなど利用頻度の高いキーは大きく確保されており、カーソルも一段下げた位置にあるなど、総じて打ちやすい。
キーストロークは約1ミリと浅いが、スイッチの反発が抑えめで感触は悪くない。キーボードユニットの取り付けはしっかりしており、強めにタイプしてもたわみなどは感じなかった。前述の通り、キーボードの側面を着色して視認性に配慮している一方、キーボードバックライトは内蔵していない。
キーボード手前のホームポジション直下には、110(横)×74(縦)ミリと大きなタッチパッドがある。パッド自体の左下と右下が沈んでボタンの役割を果たすクリックパッドタイプだ。タッチパッドはガラス製で、クリック時にたわまず、指の滑りがよい。
タッチパッドには、シナプティクスのドライバが導入されている。2本指での上下/左右スクロール、つまみズームのほか、Windows 8におけるチャームの表示/非表示などが行えるエッジスワイプ機能も持つ。
直販/店頭モデルでパフォーマンスを比較する
定番のベンチマークテストでパフォーマンスを見ていこう。評価機の主なスペックは別表にまとめた通りだ。WU1/LをUH90/Lと比べると、CPUの最大クロックが400MHz高く、3次キャッシュが1Mバイト増え、内蔵GPUクロックも100MHz高くなっているほか、メモリが2倍の8Mバイトなっている。
データストレージは、UH90/LがSeagateの500GバイトハイブリッドHDD「ST500UM000-1CV162」を搭載していた。64MバイトのDRAMキャッシュに加えて、32GバイトのNANDフラッシュメモリキャッシュを搭載するハイブリッドHDD(5400rpm)だ。
一方、直販モデルは東芝の256GバイトSSD「THNSNH256GCST」を備えていた。最新の「HG5d」シリーズに属する2.5インチ7ミリ厚のSSD(Serial ATA 6Gbps)で、シーケンシャルリード510Mバイト/秒、シーケンシャルライト460Mバイト/秒というスペックだ。
今回テストしたUltrabook | ||
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製品名 | FMV LIFEBOOK WU1/L | FMV LIFEBOOK UH90/L |
販路 | 富士通直販 | 店頭 |
CPU | Core i7-4500U | Core i5-4200U |
CPUクロック | 1.7GHz/最大3.0GHz | 1.6GHz/最大2.6GHz |
3次キャッシュ | 4Mバイト | 3Mバイト |
チップセット | CPUに内蔵 | |
グラフィックス | Intel HD Graphics 4400 | |
GPU実行ユニット数 | 20基 | |
GPUクロック | 200MHz~1.1GHz | 200MHz~1.0GHz |
CPU+GPU+チップセットTDP | 15ワット | |
メモリ | PC3L-12800 SO-DIMM | |
メモリ容量 | 8Gバイト (シングルチャンネル) | 4Gバイト (シングルチャンネル) |
液晶ディスプレイ | 14型ワイド (IGZO) | |
表示解像度 | 3200×1800ドット | |
データストレージ | 256GバイトSSD | 500GバイトハイブリッドHDD |
データストレージ型番 | TOSHIBA THNSNH256GCST | Seagate ST500UM000-1CV162 |
バッテリー容量 | 45ワットアワー | |
公称バッテリー駆動時間 | 約11時間 | |
OS | 64ビット版Windows 8 | |
オフィススイート | - | Office Home and Business 2013 |
価格 (2013年7月24日現在) | 23万4800円(直販価格)※ | 実売18万円前後 |
※無料の割引クーポン適用で19万9580円となる |
Windowsエクスペリエンスインデックスは、WU1/Lがプロセッサで「7.1」、メモリで「7.2」、プライマリハードディスクで「8.1」とハイレベルなスコアだ。グラフィックスのサブスコアがやや低いのは、やはりメモリがシングルチャンネルアクセスだからだろう。UH90/Lは特にメモリとグラフィックスで大差をつけられており、ハイブリッドHDD搭載のため、プライマリハードディスクのサブスコアも「5.9」とHDD並だ。
データストレージの性能を計測するCrystalDiskMarkでは、WU1/Lが非常に優秀なスコアをマークしてる。THNSNH256GCSTは2.5インチのフォームファクタだけあって、mSATA SSDよりもパフォーマンス面で有利な面があり、UltrabookのSerial ATA SSDとしてはトップクラスの性能だろう(一部のPCIe SSD搭載機には負けるが)。一方、ハイブリッドHDD搭載のUH90/Lはやはり通常のHDDに近いスコアで、特にランダムリード/ライトが遅い。
CPUパワーをダイレクトに反映するCINEBENCHは、最大CPUクロックで勝るWU1/Lのほうが、UH90/LよりCPUスコアで9.9%、CPU(シングルコア)スコアで9.1%高く、マルチスレッド/シングルスレッドともに順当な結果だった。
PCMark 7のスコアは、WU1/Lの総合スコアが「4752」と、UH90/Lに比べて27%高いスコアだ。また、3DMark(Cloud Gate)では10.1%、3DMark Vantage(Performance)では10.9%、ストリートファイターIVベンチマークで5.5%と、順当に差がついている。
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