国内最大級のQNAP売り場が名古屋に出現――「QNAPセミナー in Nagoya」:「成長する“最強”NAS」
ユニスターが九十九電機名古屋1号店でQNAPイベントを開催。8月30日、31日の2日間に渡って、QNAP「TurboNAS」シリーズの最新機能や特徴をアピールした。
9月1日までQNAP製品が10%オフ――九十九電機名古屋1号店
8月30日、31日の両日、QNAP製NAS「TurboNAS」シリーズを紹介する「QNAPセミナー in Nagoya」が九十九電機名古屋1号店(第一アメ横ビル4階の会議室)で開催された。初日はビジネス向け、2日目はホームユース向けに、それぞれのシーンに合わせた利用方法や新機能、導入事例などを紹介。QNAP製品の導入を検討しているユーザーやファンが詰めかけた。
名古屋で実施されるQNAPイベントは2012年に続いて2度目。名古屋の大須は日本3大電気街の1つで、第一アメ横ビルが面する新天地通りは九十九電機やマウスコンピューター、ドスパラといったアキバでもおなじみの大手PCショップが軒を連ね、近隣から自作ユーザーが集う場所だ。また、イベント会場となった九十九電機は、QNAP製品の取り扱いでは国内最大規模を誇る。
同店スタッフは「NASを新規に購入するお客さまで『QNAPがいいと聞いたんだけど』という方が増えましたね。指名買いをされる方は、この辺りではウチしか選択肢がないですし、個人から法人まで幅広い層にご活用頂いています。遠方では石川県など中部地方全域からいらっしゃいますよ」と話す。このためQNAP製品に関する店舗スタッフの知識も深く「質問があれば是非」と胸を張る。
特に最近はPCオーディオ用NASとしての問い合わせが多いという。QNAPが陳列されている3階フロアには、オーディオショップのノムラ無線が隣接しており、そこでQNAPの実機を使った音楽再生デモも行われている。
ノムラ無線のスタッフは「QNAPは音質面からオーディオの標準NASという位置付けということで好評です。デモを見て興味を持ったお客さまをそのままツクモさんの売り場に紹介できますし、PCオーディオに関するご要望をこのフロアだけで完結できるので相乗効果が高いですね」と語る。NASと聞くとハードルが高そうな印象はあるが、PCの知識がなくても、ここに来れば導入から実際の使い方まで相談に乗ってくれるというわけだ。
「QTS 4.0」の新機能を中心にQNAPを紹介
QNAP「TurboNAS」シリーズの製品紹介は、正規販売代理店であるユニスターの越沼氏が担当した。TurboNASは1ベイのエントリーモデルから、16ベイを備えるエンタープライズ向けのラックマウントモデルまで幅広いラインアップをそろえる。家庭利用に際して一般的なNAS製品と大きく違うのは“NASキット”、つまりHDDが別売りである点だ。
同氏はその利点として、余っているHDDを利用できること、仮に本体が故障してもHDDを別のQNAPに移し替えてすぐに利用できること、将来を見据えて多ベイモデルを購入しつつ、ベイを空けておくことでHDDの初期投資を抑えられることなどを挙げる。
また、「ファームウェアのサポートが長いのも特徴です。例えば、2009年に出たかなり古いモデルでも、最新ファームウェアのQTS 4.0に対応するので、新機能が利用できます」と越沼氏。「QNAPは信頼性の高さだけでなく多機能さも特徴ですが、これらの機能はファームウェアにパッケージされているので、エントリーモデルでもハイエンドモデルと同様の機能を使うことができ、後のアップデートで機能が追加されていきます」と述べ、“成長するNAS”という言葉でQNAP製品の特徴を解説した。
QNAPの最新機能や法人用途での運用ポイントについては、すでにQNAP連載で解説しているが、同セミナーで紹介された機能を改めて見ていこう。
まずはQNAPの新ファームウェアであるQTS 4.0から。QTS 4.0では以前のシンプルなツリー構成のユーザーインタフェースを刷新し、デスクトップ画面に各機能のアイコンが並ぶ構成になっている。タブレットやスマートフォンでおなじみの直感的で分かりやすい画面に加えて、左上にメニュー、上部にタスクバーを配置し、複数の機能を起動(タスクトレイに常駐する)して、マルチウィンドウで利用できるのが特徴だ。ダッシュボードを呼び出せば、現在のQNAPの状況が一目で把握できる。また、File Stationはローカルのファイルを参照できるようになり、エクスプローラーと同様にファイルの再生やダウンロード、ドラッグ&ドロップによるファイルコピーや移動が可能になった。
新機能ではないものの、ユーザー/フォルダ/グループ単位での柔軟なアクセス制限やデータ共有、バックアップ機能もQNAPの特徴の1つだ。バックアップではUSB/eSATA接続の外付けHDDや、もう1台のQNAPを使ったレプリケーション、クラウドストレージなど、さまざまな方法が用意されている。
越沼氏は「NASユーザーの中には『RAIDを組んでいれば大丈夫』と考える人もいますが、RAIDはあくまで冗長性。データの重要度によってはやはり外部へのバックアップが必要になります。QNAPではインターネット経由で別のQNAPにバックアップを取るリモートレプリケーションが可能なので、災害対策でも活用できます」と説明。さらに「実際の導入事例では、同系列の病院で地域のクリニックには小さいQNAPを設置し、ここで日々貯まっていくデータをリモートでバックアップして、別の場所に設置したラックマウントモデルに集約して管理しているところもあります」と法人での事例を紹介した。
このほか、個人向けの機能では、タイムライン表示が可能になったPhoto Station、音楽の管理・共有が行えるMusic Station、「いわばYoutubeを個人で作成」(同氏)できてしまうVideo Station、TurboNAS本体のHDMI出力からテレビに接続して、PCを介さずに直接動画再生が行えるHD Station(TS-x69シリーズのみ対応)など、マルチメディア系アプリを実際のデモを交えながら披露。さらに、QNAP内のコンテンツをインターネットで公開するためのmyQNAPcloudサービスや、複数デバイスでデータを同期する“QNAP版Dropbox”のQsync、モバイル端末からQNAPのコンテンツをストリーミング再生するQfileといった、スマホやタブレットと連携したマルチデバイス活用を可能にする機能を解説した。
最後に越沼氏は、QNAPを選ぶべき理由として、350万人のユーザーを抱える信頼性の高さや情報量の多さ、機能の豊富さなどを挙げ、「QNAPは、ファームウェアによって古いモデルやエントリーモデルでも最新の機能を利用でき、さらにApp Center(旧QPKG)のアドオンアプリで機能を拡張できるため、QNAPを自分好みに成長させることもできます。是非QNAPを選んで、末永く使い続けてください」と述べ、イベントを締めくくった。
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