「Tegra Note 7」で“Tegra 4タブ”のリファレンス性能を確認する:TegraはSnapdragonを超えたのか?(3/3 ページ)
Nexus 7で採用されたTegra 3。だが、Nexus 7 新モデルではSnapdragon 800シリーズにその座を奪われてしまう。Tegra 4の実力は7型タブでもライバルを超えるのだろうか?
Tegra 4はSnapdragonに雪辱できるか?
2012年にNexus 7が登場してから、Androidタブレットでは7型ディスプレイ搭載モデルが主流となった。このNexus 7に搭載していたのが、Tegra 3だ。ただ、Tegra 3も、2012年に登場したSnapdragon 600シリーズ、そして、2013年に登場したSnapdragon 800シリーズとベンチマークテストの結果を比べると、グラフィックス関連テストが大きく下回ってしまう。NVIDIAでは、Tegra 4でグラフィックス関連の構成を見直して、大幅な性能向上を目指した。
Tegra 4搭載タブレットとしては、すでに、「REGZA Tablet AT703」や「HP Slate21」でベンチマークテストの結果を紹介しているが、NVIDIAの7型タブレットのリファレンスデザインとして登場したTegra Note 7でも改めてその性能をベンチマークテストで測定してみた。測定に使ったベンチマークテストは、「Quadrant Professional Edition 2.1.1」「AnTuTu Benchmark 4.1.1」「Vellamo 2.0.2」「3DMark Android Edition 1.2」「CF-Bench 1.3」「Basemark X1」だ。比較用のタブレットには、2013-2013年秋冬モデルとしてNTTドコモとKDDIが取り扱うGALAXY Note 3とTegra 3搭載のNexus 7 2012モデルを用意した。
なお、Tegra Note 7では、省電力設定項目を用意していて、「パフォーマンス最大化」「バランス」「バッテリ節電」の3段階で、動作するコアの数や動作クロックの制限、FPSの制限などで消費電力を制御する。そこで、ベンチマークテストの測定では、すべての制限がなくなる「パフォーマンス最大化」に設定した。
Quadrant Professional Edition 2.1.1
AnTuTu Benchmark 4.1.1
3DMark Android Edition、CF-Bench
Basemark X1、Vellamo
Tegra Note 7の測定結果は、総じて良好だ。特にグラフィックス関連のテストスコアは、Snapdraon 800シリーズ(MSM8974)を搭載して2.3GHzで駆動しているGALAXY Note 3を上回っている。ただし、Tegra Note 7の解像度は800×1280ドットと、GALAXY Note 3の1080×1920ドットより低い。グラフィックス関連のスコアは、このことを考慮したうえで評価しなければならない。
CPU関連のベンチマークテストの結果も、動作クロックもTegra Note 7は1.8GHzとGALAXY Note 3より低いのにもかかわらず、Antutu Benchmark 4.1.1CPUの演算能力を測定するテストでは、GALAXY Note 3を整数演算でも浮動小数点演算でも上回る。また、HTML 5関連のテストもJAVA関連のテストもトップのスコアを出している。この結果を見る限りは、Tegra 4とそれを搭載したTegra Note 7の性能はSnapdragon 800シリーズを搭載したタブレットに負けていないといえるだろう。
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