Bay Trail-M搭載の11.6型“2in1”デバイス――「VAIO Fit 11A」:2014年PC春モデル
ソニーは11.6型“2in1”デバイス「VAIO Fit 11A」を2月22日に発売する。同画面サイズのVAIO Tap 11とVAIO Pro 11より手頃な価格帯で2in1体験を提供するエントリークラスのモバイルPCだ。
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VAIO Fit Aシリーズの最小モデルはBay Trail-Mを採用
ソニーは1月28日、11.6型モバイルPC「VAIO Fit 11A」を発表した。店頭販売向け標準仕様モデルは「SVF11N19EJS」の1モデルを用意し、2014年2月22日に発売する。価格はオープン、実売価格は13万円前後(税込)の見込み。
VAIO Fit 11Aは、2層構造の天板が中央から2つに折れ曲がって11.6型フルHD液晶ディスプレイが反転する独自の「マルチフリップ」方式ヒンジを採用した“2in1”デバイスだ。同じヒンジによる変形機構を用いた13.3型/14型/15.5型2in1デバイス「VAIO Fit 13A/14A/15A」の下位に位置する新しいエントリークラスのモバイルPCとなる。
上位機同様、通常の「キーボードモード」ではクラムシェルノートPCと遜色ない使い勝手のキーボード入力環境を提供しつつ、映像の表示ではディスプレイを反転させてスタンド付きタブレットのように使う「ビューモード」へ、タッチ操作では反転したディスプレイを閉じた「タブレットモード」へと、利用シーンに応じて最適な3つのモードに変形できるのが特徴だ。筆圧対応のデジタイザスタイラス(別売)にも対応する。
- →最新PC速攻レビュー:「VAIO Fit 11A」――11.6型“2in1”新モデルを徹底検証 Bay Trail-Mの実力は?
- →VAIO Fit 11Aをもっと知りたい(性能検証編):「VAIO Fit 11A」の直販ハイエンド構成と店頭モデルを徹底比較する
- →VAIO Fit 11Aをもっと知りたい(使い勝手編):「VAIO Fit 11A」のペン入力、画質、音質をじっくりチェックする
VAIO Fit 13A/14A/15AはいずれもHaswellこと第4世代Coreがベースのシステムだが、VAIO Fit 11AはBay Trail-Mの開発コード名で知られる新世代の低価格ノートPC向けPentium/Celeronを採用した。Bay Trail系プロセッサを搭載した初のVAIOとなる。
これらのPentium/Celeronは、Bay Trail-TことAtom Z3000シリーズと同じSilvermontマイクロアーキテクチャを用いているが、PCと同等のメモリ/ストレージ容量に対応し、メモリサポートはDDR3Lながら、Serial ATA 3GbpsやPCI Express 2.0といったインタフェースを利用できるなど、性能面に重きを置いた低価格ノートPC向けSoCだ。一方、Atom Z3000シリーズと異なり、InstantGoには対応しない。
主な仕様は、CPUがCeleron N2920(1.86GHz)、グラフィックスがCPU統合のIntel HD Graphics、メモリが4Gバイト(DDR3L-1066/オンボード/デュアルチャンネル転送対応)、ストレージが128GバイトSerial ATA SSDだ。
1920×1080ドット表示の11.6型ワイド液晶ディスプレイは、広視野角のIPSパネルをベースに、広色域の「トリルミナスディスプレイ for mobile」、反射を抑えてペン入力の視差も減らす「オプティコントラストパネル」を採用。キーピッチが16.95ミリ、キーストロークが1.35ミリのキーボードと、マルチタッチ対応のタッチパッドを備えている。
上位機より低消費電力のSoCを採用するため、本体サイズは285(幅)×198(奥行き)×16.5~19(高さ)ミリ、重量は1.28キロと、VAIO Fit 13A(幅325.4×奥行き223.4×高さ14.3~17.9ミリ、約1.31キロ)と比較してコンパクトな仕上がりだ。公称のバッテリー駆動時間は約8時間としている。
ボディカラーはシルバーを採用し、天面はヘアライン加工のアルミニウム、パームレスト/キーボードベゼルおよび底面は樹脂素材だ。
通信機能はIEEE802.11b/g/nの無線LAN、Bluetooth 4.0+HS、NFCを標準搭載。2基のカメラを内蔵し、アウトカメラは有効画素数799万画素("Exmor RS for PC" CMOSセンサー)、インカメラは有効画素数92万画素("Exmor R for PC" CMOSセンサー)だ。SDメモリーカードスロット、USB 3.0×2(1基は電源オフ時の給電機能付き)、HDMI出力×1、音声入出力端子、ステレオスピーカー、モノラルマイクも搭載する。
OSは64ビット版のWindows 8.1、オフィススイートはOffice Home and Business 2013、フォトレタッチソフトはPhotoshop Elements 12をプリインストール。カメラやペンを活用して情報を整理するアプリ群「VAIO Inspiration Suite」や、検索用デスクトップアプリ「VAIOタッチサーチ」も用意している。
VAIO Fit 11A店頭モデルの概要(その1) | ||||||||
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シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
VAIO Fit 11A | SVF11N19EJS (1色) | 2in1 (ゼロスピンドル) | 新ラインアップ | Celeron N2920 (1.86GHz) | 4GB (DDR3L) | 128GB SSD | 64ビット版 Windows 8.1 | 13万円前後 |
VAIO Fit 11A店頭モデルの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV/オフィス | 重量 |
VAIO Fit 11A | SVF11N19EJS (1色) | 11.6型ワイド | 1920×1080 (タッチパネル) | CPU統合 | - | CPU統合 (HD) | Office Home and Business 2013 | 約1.28キロ |
直販モデルはよりハイスペックな構成やカラーの選択が可能
ソニーは、購入時に仕様を選択できるソニーストア直販のVAIOオーナーメード(VOM)モデル「SVF11N1A1J」も同時発売する。直販価格は10万2800円(税込)からだ。
直販限定カラーのブラックとピンクが選択できるほか、Pentium N3520(2.166GHz/最大2.42GHz)、8Gバイトのメモリ(DDR3L-1333)、256GバイトのSSD、バックライト付きキーボード、デジタイザスタイラス、USB IRアダプタ、ACアダプタ接続用のWi-Fiルータ、刻印サービス、Office 2013、Premiere Elements 12とPhotoshop Elements 12のセット、CLIP STUDIO PAINTなどを用意している。
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