エプソンがコピー機市場に参入――“導入コスト0円”で月額1万円からの新プリントサービスとは?:コストはレーザー複合機の1/2以下(2/2 ページ)
プリントコストの削減という課題に対し、エプソンはビジネスインクジェット複合機の貸与、インク、保守サービスがまとめて月額1万円(税別)から利用できる新サービスを8月に開始する。これをもって、「コピー機市場へ参入する」と宣言した。
7万5000枚印刷の巨大容量インクパックを採用
エプソンから貸与される複合機は同サービスの専用モデルで、A3ノビ対応の「PX-M7050F」をベースとして、巨大容量インクを装備するなどの変更をしている。給紙容量は、「ベーシック」で831枚の4系統給紙(250枚カセット1段、500枚カセット1段、背面MPトレイ80枚、手差し給紙1枚)、「フルセット」で1831枚の6系統給紙(ベーシック+500枚増設カセット2段)だ。耐久性はいずれも30万枚(毎月5000枚の印刷で5年間利用可能)を実現し、背面に交換式の廃インクボックスを設けるなど、長期利用も考慮した設計となっている。
インクは水に強くにじみにくい4色(CMYK)顔料タイプを採用し、約7万5000枚もの印刷が可能な巨大容量インクパックを備えている(毎月約2000枚の印刷で約3年交換不要な計算)。ノズルを高密度化した新型プリントヘッド「PrecisionCore」により、印刷速度はカラー/モノクロともに24ipmを確保した。印刷解像度の初期設定を600dpiに定め、画像処理技術も刷新することで、普通紙へのビジネス文書印刷が鮮明に行えるよう配慮している。
機能面では有線/無線LANを標準装備。「Wi-Fi Direct」機能により、スマートフォンやタブレットと複合機を直接Wi-Fiで接続し、ワイヤレスでプリントが行える。同社が提供するスマートデバイス用の無料アプリ「Epson iPrint」をはじめ、さまざまなモバイル/クラウド連携が可能なサービス「Epson Connect」もサポートする。
操作パネルはタッチ対応の5型カラー液晶モニタを搭載し、色覚の個人差を問わず、見やすい配色のボタン(カラーユニバーサルデザイン)を採用した。自動両面印刷はもちろん、両面同時読み取りが可能なADF(最大50枚収容)、厚紙や封筒、はがきなどさまざまな用紙に対応する背面MPトレイを備えている。利用者制限や印刷ジョブのパスワード設定といった管理機能、カラーユニバーサルプリント機能も利用可能だ。
FAX機能については、1本の回線でFAX/電話の自動受信切り替えに対応。受信したFAXを画面でプレビューしてから印刷する「見てからファクス印刷」、設定しておいたメールアドレスやフォルダへ転送する「ファクス転送」など、無駄を省く機能もある。
収納時の本体サイズと重量は、ベーシックが767(幅)×572(奥行き)×591(高さ)ミリで約58.8キロ、フルセットが767(幅)×794(奥行き)×1132(高さ)ミリで約100.4キロだ。消費電力は測定中という(ベースとなるPX-M7050FのTEC値は0.6kWhと低い)。
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