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即戦力の「プロジェクター」を利用シーンごとに選んでみたSOHO/中小企業に効く「プロジェクター」の選び方(第3回)(2/3 ページ)

会議や取引先へのプレゼンに欠かせないプロジェクター。そんなビジネス用プロジェクターの選び方を提案する本連載の最終回は、3つの利用シーンごとにおすすめ製品例を紹介しよう。

オフィス利用(中~大会議室クラス)

 続いては10~40人規模、中~大会議室での利用を想定したモデルだ。完全に据え置きの用途で、いったん導入した部屋から持ち出すことなく、設備の1つとして使われることを想定している。広い室内で使われるだけに、このグレードの製品では10ワット以上のスピーカーが搭載されるほか、用途はさまざまながらLAN接続がほぼ標準となるのも特徴と言っていいだろう。

 選択肢は豊富にあるが、今回はワイド解像度、原則として4000lmを基本にチョイスした。実売価格は10~20万円が基本となる。

リコーの「IPSiO PJ WX5150」 ※ボディデザインはIPSiO PJ WX5140と共通

 価格重視で見ると、リコーの「IPSiO PJ WX5150」がまず候補に挙がる。先ほど小会議室用の製品として紹介したIPSiO PJ WX5140の上位モデルで、明るさが4000lmに向上していることを除けば、基本スペックはほぼ同等だ。スピーカーは5ワットと、このグレードの製品としてはやや控えめだが、実売で8万円を切る価格は魅力だ。もちろん有線LANも標準搭載している。

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 続いて候補に上るのは、エプソンの「EB-935W」だ。明るさは3700lm、解像度はWXGA(1280×800)、60型を最短1.79メートルから、100型を最短3メートルから投写できる。スピーカーが16ワットとハイパワーなのも、中~大会議室向けといっていい。先ほどの小会議室用の2製品と異なり、こちらは有線LANも標準搭載している。投写距離は同様ながら明るさ4200lm、DisplayPort搭載などの特徴を備える上位モデル「EB-1945W」もある。

エプソンの「EB-935W」(写真=左)と「EB-1945W」(写真=右)
ソニーの「VPL-EW276」

 これらとかなり近いスペックを持つのが、ソニーの「VPL-EW276」だ。明るさ3700lm、解像度はWXGA(1280×800)で、16ワットのスピーカーを搭載している。オプションの無線LANモジュールを用意することで、スマホやタブレットからの画像転送も行える。最大で300型までの投写が可能で、ズームレンズが1.6倍と大きいことから、設置の融通も利きやすい。60型を最短1.43メートルから、100型を最短2.41メートルから投写できる。

 無線LANユニットが標準添付されており、iPad/iPhoneからの投写が行えるのが、NECディスプレイソリューションズの「ViewLight NP-P401WJL-N2」だ。明るさ4000lm、解像度はWXGA(1280×800)、投写距離は60型で最短1.71メートルから、100型で最短2.89メートルからで、300型までの投写に対応する。ズームレンズが1.7倍と大きいため、設置に融通が利くのもよい。

 もう1つ、リコーの「PJ WX5361N」も無線LANを搭載している。解像度はWXGA(1280×800)、投写距離は60型で最短1.71メートルから、100型で最短2.89メートルからで、最大300型の投写が可能だ。上記のNP-P401WJL-N2に近いスペックだが、明るさは4500lmとワンランク上になる。ただしこちらの無線LANはスマートフォンやタブレット対応ではなく、PCからのワイヤレス投写のための機能なので注意したい。

NECディスプレイソリューションズの「ViewLight NP-P401WJL-N2」(写真=左)。リコーの「PJ WX5361N」(写真=右)

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