米沢で「LaVie」の祖先に会ってきた:98noteのさらにその前も(2/2 ページ)
ThinkPadの生産が始まったNECパーソナルコンピュータの米沢事業所。そこでは「98」の時代から綿々とPCを作り続けている。その長い歴史に触れてきた。
98で9800ではなかったラップトップと再会した
PC-9801Nとその原型となるPC-8401Aは、ノートPCとしてLaVieの先祖にあたるが、そのノートPCが登場する前の時代(まさに昭和の世)には“ラップトップPC”という言葉があった。PC-98の名を掲げたラップトップPCとして最初に登場したのが「PC-98LT」だ。
本体サイズは305(幅)×265(奥行き)×65(高さ)ミリで重さは約3.8キロ。CPUはV50で動作クロックは8MHzだった。ディスプレイの解像度は640×400ピクセルとPC-9800シリーズと同等で、OSはMS-DOSを導入していたが、動作するアプリケーションでPC-9800シリーズと互換がなかったことは、超私的に苦い思い出だったりする。
2000年1月に登場したAV重視のオールインワンノートPCの「LaVie S LS46H/24DW」は、3ウェイスピーカーをボディの左右端に6基搭載したユニークな外観が特徴だった。
ディスプレイサイズは14.1型で解像度は1024×768ピクセル。本体搭載インタフェースでは、3基のUSBにIEEE1394、TypeII対応PCカードスロット2基、そして、ビデオ出力のS端子を備えていた。スロットインDVD-ROMドライブを内蔵していたので、テレビと接続してDVDプレーヤーとして使うことができるが、この時代のPCではまだテレビチューナーを内蔵していない。
CPUはCeleron/466MHzでシステムメモリは標準で64Mバイト、データストレージは容量12GバイトのHDDを内蔵する。GPUはATI(現AMD)の「RAGE Mobility-M1」をAGPで接続していた。
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