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米沢で「LaVie」の祖先に会ってきた98noteのさらにその前も(2/2 ページ)

ThinkPadの生産が始まったNECパーソナルコンピュータの米沢事業所。そこでは「98」の時代から綿々とPCを作り続けている。その長い歴史に触れてきた。

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98で9800ではなかったラップトップと再会した

 PC-9801Nとその原型となるPC-8401Aは、ノートPCとしてLaVieの先祖にあたるが、そのノートPCが登場する前の時代(まさに昭和の世)には“ラップトップPC”という言葉があった。PC-98の名を掲げたラップトップPCとして最初に登場したのが「PC-98LT」だ。

 本体サイズは305(幅)×265(奥行き)×65(高さ)ミリで重さは約3.8キロ。CPUはV50で動作クロックは8MHzだった。ディスプレイの解像度は640×400ピクセルとPC-9800シリーズと同等で、OSはMS-DOSを導入していたが、動作するアプリケーションでPC-9800シリーズと互換がなかったことは、超私的に苦い思い出だったりする。

NECの個人向けラップトップPCとして初めて登場した「PC-98LT」は1986年10月に登場した。PC-9800シリーズのラップトップPCは1988年の「PC-9801LV21」まで待たなければならなかった
1982年に登場した「PC-9801」は、情報処理学会による「情報処理技術遺産認定証」とともに展示している。その認定証には「PC-9800シリーズの初代機であり、漢字を含む日本語処理機能、カラーグラフィックス表示機能を備えビジネス市場を中心に広く受け入れられた」とその歴史的意義を紹介している

 2000年1月に登場したAV重視のオールインワンノートPCの「LaVie S LS46H/24DW」は、3ウェイスピーカーをボディの左右端に6基搭載したユニークな外観が特徴だった。

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 ディスプレイサイズは14.1型で解像度は1024×768ピクセル。本体搭載インタフェースでは、3基のUSBにIEEE1394、TypeII対応PCカードスロット2基、そして、ビデオ出力のS端子を備えていた。スロットインDVD-ROMドライブを内蔵していたので、テレビと接続してDVDプレーヤーとして使うことができるが、この時代のPCではまだテレビチューナーを内蔵していない。

 CPUはCeleron/466MHzでシステムメモリは標準で64Mバイト、データストレージは容量12GバイトのHDDを内蔵する。GPUはATI(現AMD)の「RAGE Mobility-M1」をAGPで接続していた。

貝を開いたような、まさに“クラムシェル”スタイルのAV重視ノートPC「LeVie S LS46H/24DW」は、ボディ両脇にある“ブルーの張り出し”部分にスピーカーを左右合わせて6基搭載する
展示エリアには、1975年の「TK-80」から始まるNECの個人向けPCの歴史を紹介するパネルも展示していた
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