NASで効率的なプロジェクト管理を実現する方法:仕事で使うNAS 第5回(1/4 ページ)
ASUSTOR NASはAppCentralを通じて機能を拡張できるのが特徴の1つ。今回はビジネス向けアプリとして、複数のメンバーが協力してプロジェクトに取り組む際の助けとなるプロジェクト管理ツール「Collabtive」を紹介する。
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ASUTOR NASは全シリーズ インテルチップを搭載しており、潤沢なストレージとプロセッサパワーを利用することができる。利用状況によってはNASとしてだけ利用するのはもったいないケースもあるだろう。
今回はAppCentralからインストールできる拡張機能のうち、ビジネス向けのものとしてプロジェクト管理ツールである「Collabtive」を紹介する。
プロジェクト管理
複数のメンバーが協力してプロジェクトに取り組む場合、情報の共有、進ちょくの把握、課題の管理など、メンバー間の抜け漏れのないコミュニケーションが不可欠になる。だが、コミュニケーションを重視するあまり、ほとんど内容の変わらない打ち合わせを日次・週次で繰り返した結果、プロジェクト本来のタスクが遅延するといった本末転倒なケースも耳にする。プロジェクト本来のタスクに使える時間を多くとるためには、進ちょくや課題の共有・把握を漏れなく、無駄なく、効率よく行う仕組みが必要となる。
Collabtiveは、比較的規模の小さな組織を対象としたオープンソースのプロジェクト管理ソフトだ。ASUSTOR NASの場合はAppCentralから簡単にインストールできる。利用者はADM上のアイコンからアクセスすることもできるが、直接「http://(ASUSTOR NASのIPアドレス)/collabtive/index.php」にアクセスすることも可能だ。ASUSTOR NASのユーザーとは連動していないので、ASUSTOR NASにアカウントがないテンポラリなメンバーでも利用できる。
インストール
Collabtiveの動作にはWebサーバ、PHP、MySQLが必要になる。ASUSTOR NASはデフォルトでWebサーバとMySQLがインストールされているため、サービスを有効化するだけでよい。また、Collabtive用のデータベースを作成するためにはブラウザベースのMySQL管理ツール「phpMyAdmin」があったほうが便利なので、AppCentralからインストールしておこう。
AppCentralからphpMyAdminをインストールするとデスクトップにアイコンが作られる。クリックしてMySQLの管理画面を開き、まずはデフォルトの脆弱な管理者パスワードを変更しておく。次にCollabtive用のユーザとデータベースを作る。ユーザーは管理者アカウントを使うこともできるが、専用のユーザーを作ることで、万が一接続情報が漏れたときにもその影響を最小限に抑えることができる。
Collabtive用のデータベースを作成したらCollabtive本体のインストールを行う。AppCentralからインストールし、デスクトップのアイコンをクリックすると新しいタブでセットアップ画面が開く。phpMyAdminで作成したデータベース、ユーザー、パスワードを設定し、Collabtiveの管理者アカウントを登録すればセットアップは完了だ。
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