「OCZのM.2対応が遅れている理由」をTaipeiでCMOに聞いた:東芝との連携がもたらすメリットとは?(2/2 ページ)
ハイエンドメモリベンダーからハイエンドSSDベンダーにシフトを進めるOCZが、日本市場にもう一度攻勢をかけようとしている。その戦略を指揮官に聞く。
2015年中にコンシューマ向けM.2 SSDをリリース。そして3D NAND「BiCS」へ
──M.2製品のリリースが他社よりも遅れているが
メイ氏 私個人としてはもっと早くリリースしたい。しかし、OCZの代名詞でもあるパフォーマンスを求めなければなりません。もちろん信頼性も。パフォーマンスという点ではPCI Express接続の製品であることにフォーカスしました。
COMPUTEX TAIPEI 2015で展示したエンタープライズ向けモデルは、2015年第4四半期から2016年第1四半期のリリースを想定しています。一方、コンシューマー向けのモデルも開発が進んでいて、こちらはエンタープライズ向けモデルよりも早くリリースできる見込みです。製品名は仮に「Revo 400」としています。2015年第4四半期での発売を目指しています。コントローラは東芝製になります。M.2対応デバイスとしての提供するほか、PCI Express対応拡張カード形状のハウジング付きも検討しています。M.2対応サイズは2280のみとなるでしょう。Revo 400は、主にパワーユーザー向けとして、デスクトップPCとモバイルデバイスの双方をターゲットにしています。
──SSD市場の今後の見通しは?
メイ氏 NVMeの登場はコンシューマ市場でビッグチェンジを引き起こすでしょう。一方、バリュー市場はSerial ATAが引き続きその市場を担います。エンタープライズ向けでは、これまでとにかく高性能を追求してきました。SSDが浸透し、性能を求めるものは従来通りですが、故障したものから交換して使い続けるような低コスト、ローエンドのニーズも拡大してきました(インタビュアーの補足:これはエンタープライズ向け製品でのことで、コンシューマ向け製品とは異なる)。そうした多様化するニーズに対し、それぞれ製品をそろえていきます。
NANDチップでは、3D NANDが控えています。もちろんOCZでも3D NANDに向けコントローラを開発中です。東芝の次世代3D NANDは「BiCS」。より大容量化が可能となり、容量単価は安くなる見込みですが、おそらくまずはハイエンド向け製品から投入されることになるでしょう。
東芝の本拠地でOCZの知名度を高めていく
──OCZから見て日本はどのような市場か
メイ氏 日本市場は重要です。東芝のお膝元でもありますから、特に重視しています。現在は東芝のブランドが大きく、OCZは東芝グループの一員としてもっと知名度を上げていきたいです。海外ではOCZのほうがハイエンドSSDとしての知名度がありますので、ここまで苦労しないのですが。日本では「Powerd by TOSHIBA premium NAND」ロゴを製品パッケージに掲載し、東芝グループの一員であることをアピールしていきます。
日本市場のユーザーは、ハイパフォーマンスを求める方やハイクオリティを求める傾向にあります。そうしたユーザーに対して、OCZ SSDを積極的に使っていただけるよう努力していきたいと考えております。
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