レビュー

Core i5にBlu-rayで7万9800円──「HP Pavilion 23」の“費用対効果”に驚く(後編)この価格でこの処理能力とは(1/3 ページ)

日本HPの2015年夏モデルで登場した23型ディスプレイ一体型PCを検証する後編では、処理能力と“騒音”をじっくりとチェックする。

ココが「○」
・23型、Core i5搭載で6万円台から
・B&O PLAYスピーカーのサウンド
・ユニバーサルボディでスッキリとしたデザイン
ココが「×」
・本体インタフェースにアクセス難
・電源ケーブルの取り回しがタイト

実売価格7万円台のデザイン重視一体型PCの実力を問う

 日本HPが5月27日に発表した23型ディスプレイ一体型PC「HP Pavilion 23」は、直販サイト「HP Directplus」用モデルで、価格は6万9800円(税別)からと、Core i5搭載モデルのディスプレイ一体型PCとしては低い価格設定と、新しく技術監修パートナーとして提携したBang & Olufsenの派生ブランド「B&O PLAY」によるサウンド技術の導入、そして、ゆるやかな曲線をボディパネルに取り入れたデザインが特徴のモデルだ。

 HP Pavilion 23-q080jpパフォーマンスモデルを用いる今回の検証作業では前編でそのボディデザインと本体搭載インタフェース、付属するキーボードとマウスの使い勝手を紹介した。後編ではCPUとして搭載するCore i5-4460Tとシステムメモリ8Gバイトが発揮する処理能力の検証に加えて、負荷が高い状態におけるボディ表面の温度と動作音の変化も計測してみた。

税別の実売価格が6万9800円でCore i5-4460Tを搭載する23型ディスプレイ一体型PC「HP Pavilion 23」
曲面を取り入れた背面はHPがブリザードホワイトと呼ぶ本体色を採用し、ドットパターンにパールコーティングを施し、真珠のように輝く仕上げとなっている

 それでは、今回の評価作業で実施した各種ベンチマークテストの結果を見てみよう。評価機のスペックは、CPUがCore i5-4460T(1.9GHz/最大2.7GHz、4コア/4スレッド、3次キャッシュメモリ6Mバイト)で、システムメモリはDDR3L 1600MHzを8Gバイト載せる。ストレージは容量1TバイトのHDD(7200rpm)だ。グラフィックス機能はCPUに統合するIntel HD Graphics 4600を使う。OSは64ビット版 Windows 8.1 Updateを導入する。なお、評価機のHDDには、SEAGATE製「ST1000DM003-1ER162」を搭載していた。

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 HP Pavilion 23のマザーボードはQuanta製の「Crusher U」を採用している。その仕様については、HPサポートのホームページに記載がある。

 まずは、Windows 8.1で標準機能から省かれているWindowsエクスペリエンスインデックスのスコアを「WIN SCORE SHARE」で計測する。スコアの結果は、プロセッサのスコアとメモリで7.6と高い。プライマリディスクも5.9とHDDにしては良好だ。一方で、グラフィックスは4.9、ゲーム用グラフィックスも5.1とシステムのボトルネックになっている。とはいえ、インテルHDグラフィックス4600としては標準的な値だ。

WIN SCORE SHARE

 次に、CPU性能を評価するCINEBENCHシリーズの計測結果だ。CINEBENCH R15は358cb、CINEBENCH R11.5は3.92ptsをマークしている。以前レビューしたHP ENVY Recline 23-m240jp Beats SEが搭載するCore i5-4570T(2.9GHz/最大3.6GHz、2コア4スレッド、3次キャッシュメモリ4Mバイト)と比較するとCINEBENCH R15で約9%、R11.5でも約9%ほどスコアが向上している。

CINEBENCH R15
CINEBENCH R11.5

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