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コンパクトPCの利点と、製品選びのポイントを知るSOHO/中小企業に効く「コンパクトPC」の選び方(第1回)(1/3 ページ)

一般的なデスクトップPCに比べれば省スペース、ノートPCに比べれば高性能かつ拡張性も高く、かつ低消費電力――そんな特徴が評価され、オフィスに導入される機会が増えたのがコンパクトPCだ。本連載は、コンパクトPCの製品選びでチェックすべき基本ポイントを解説する。

オフィスで採用が増えているノートPC

 オフィスで使用するPCといえば、かつてはデスクトップPCが一般的で、むしろそれ以外は考えられなかったものだが、ここ10年ほどは製品の低価格化、消費電力の低さなどが評価され、デスクトップPCに代わってノートPCが導入されるケースが増えている。


会社で支給されるのはノートPC、ということが多くなった

 もっとも、ノートPCが万能かというとそうではない。デスクトップPCに比べると画面サイズは小さく、処理能力も相対的に低いことは否めない。また、ディスプレイとキーボードが一体化していることから、業務内容に合わせて選んだり、交換したりすることは基本的に不可能。故障した際は本体ごと修理に出さざるを得ないこともネックとなる。

 もちろんノートPCが持つ可搬性の高さはデスクトップPCにないメリットだが、オフィスに導入されているノートPCの多くは、とくに社外に持ち出されることもなく据え置きで使われているため、そのメリットが必ずしも生かされているとはいえない。

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 また、入力作業を効率化するために外付けの大画面ディスプレイやキーボードを接続して使用するケースなど、搭載されているキーボードが無駄になってしまっている場合もあるほどだ。


あなたのデスクもこんな感じになっていないだろうか

 こうした中で近年評価を高めつつあるのが、デスクトップのスリムタワー型よりもさらに小さい「コンパクトPC」あるいは「ミニPC」と呼ばれるジャンルの製品だ。容量1リットル前後のコンパクトなボディサイズでありながら、デスクトップと比較しても遜色ないパワーを持つCPUを搭載しており、拡張性もノートPCに比べると高い。

 オフィスユースだけでなくカウンター業務、会議室用のプレゼンテーション用、また組み込みを前提とした用途まで、法人ユースにぴったりというわけだ。消費電力も本体のみで10Wを切る製品もあるなど、低消費電力であることもオフィスユースでは大きな利点となる。今回はこのコンパクトPCについて、製品の利点や機種を選ぶ上でのチェックするべきポイントを見ていこう。

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