生成AI関連企業が児童の性的危害の作成と拡散を防ぐ取り組みを発表/Google ChromeのサードパーティーCookie廃止を延期に:週末の「気になるニュース」一気読み!(1/3 ページ)
うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、4月21日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!
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生成AI関連企業が児童の性的危害の作成と拡散を防ぐ取り組みを発表
AmazonやOpenAI、Stable AI、Google、Microsoft、Metaなどの生成AI関連企業は4月23日(現地時間)、米非営利団体のThornおよびAll Tech Is Humanを通じて、AIによって生成された児童性的虐待コンテンツ(AIG-CSAM)や、児童に対するその他の性的危害の作成と拡散を防ぐ取り組みを発表した。
インターネットが、オフラインおよびオンラインのどちらもで児童に対する性的危害を加速させたのと同じように、生成AIの悪用は児童の安全に深刻な脅威をもたらしており、既に被害が発生していると指摘している。生成AIにより、大量のコンテンツ作成がこれまで以上に簡単になっている現状を踏まえ、1人の加害者が児童性的虐待コンテンツを大規模かつ迅速に作成できるになったという。
現在もAIによって生成された児童性的虐待コンテンツの流行はわずかながら増加しており、児童を守るためには積極的な対応が必要なのは明らかと彼らは主張している。
そこで、こうした問題に以前から取り組んでいるThorn、All Tech Is Humanと協力してワーキンググループを発足。生成AIによる児童の性的搾取を防ぐための「Safe by Design」原則を発表した。
具体的には、AIプロセスの各段階(開発、展開、メンテナンス)において、児童に対する性的危害を防止及び軽減するための対策を講じることを求めており、トレーニングデータからCSAMやCSEM(児童の性的搾取コンテンツ。児童ポルノだけでなく、性的なポーズの画像なども含まれるより広い概念)の排除、AIモデルがCSAMを生成する能力をテストし対策を講じる、児童性的虐待コンテンツをプラットフォームから排除するなどを挙げている。
Google ChromeのサードパーティーCookie廃止は延期に
Googleは4月23日(現地時間)、2024年内に完了する予定だったChromeのサードパーティーCookie廃止を延期すると発表した。2020年1月に2年以内の実施とされていたサードパーティーCookieの廃止は、2021年6月に「2023年後半に延期する」と改められ、2022年7月には「2024年後半に再度延期」となっており、今回が3度目の延期となる。
延期の理由として「業界、規制当局、開発者からの異なるフィードバックを調整することに関連する課題が継続していることを認識しているため」としている。英国の競争市場庁(CMA)が市場参加者に6月末までにテスト結果などの提出を求めており、CMAが全ての証拠を検討するのに十分な時間を確保することが重要だという。
GoogleはCMAなどと緊密に連携し、サードパーティーCookieの廃止とそれに代わるプライバシーサンドボックスの検証プロセスを年内に完了したい考えだ。そして年内に合意に達することができれば、2025年初頭からサードパーティーCookieの廃止を進めたいとしている。
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