特集

「Surface Pro 4」の携帯性をSurface Pro 3/Surface 3と徹底比較するSurface Pro 4完全検証(2)(1/3 ページ)

毎日持ち運ぶモバイルPCならば、携帯性や使い勝手にこだわりたい。「Surface Pro 4」は先代モデル「Surface Pro 3」からどれだけ進化しているのだろうか?

←・前回記事:「Surface Pro 4」の性能をSurface Pro 3/Surface 3と徹底比較する

ココが「○」
・Pro 3より薄型軽量になったボディ
・便利なキックスタンドは健在
・Windows Helloの顔認証に対応
ココが「×」
・USB Type-Cの搭載は見送り
・バッテリー駆動時間はPro 3以下

Pro 3をベースに小さいながらも着実に進化したボディ

 日本マイクロソフトの「Surface Pro 4」は、パワフルな大画面タブレットとしてもモバイルノートPCとしても使える2in1デバイスの注目製品だ。今回は先代モデルの「Surface Pro 3」および下位モデルの「Surface 3」と比較しながら、ボディの仕様や携帯性をチェックしていく。


日本マイクロソフトの「Surface Pro 4」国内モデル(画面保護カバー兼キーボードのType Coverは別売)

 Surface Pro 4の基本的なボディデザインは、Surface Pro 3を踏襲している。液晶ディスプレイが12型(2160×1440ピクセル)から12.3型(2736×1824ピクセル)に大型化・高解像度化したことに伴い、狭額縁設計となって額縁のWindowsボタンが省かれたり、背面のSurfaceロゴがWindowsロゴに変更されているなど細かい違いはあるが、ぱっと見だけでは違いが分からないほどだ。

advertisement

 ボディの素材にマグネシウム合金を採用している点と、その表面仕上げもSurface Pro 3を継承している。直線的なデザインは金属の硬さと相まって剛性感があり、質感も高い。さらっとした手触りで指紋なども付きにくく、実用性もよく練られている。


Surface Pro 4はSurface Pro 3のボディデザインを踏襲している。画面サイズの大型化・高解像度化に伴い、液晶ディスプレイの額縁からWindowsボタンは省かれた。Windowsボタンがないことで、正面からの見た目はよりシンプルなものとなっている

 背面にSurfaceシリーズのアイデンティティーである「キックスタンド」を備えていて自立できる点も同様だ。画面のチルト角度は水平に対して最大約165度まで無段階に調整できる。この本体を自立させられるキックスタンドがあるおかげで、純正アクセサリのキーボード兼カバー「Type Cover」を薄型軽量に作ることができ、一緒に持ち運んだときの本体サイズと重量を抑えているのは見逃せない。

 また、キックスタンドを最大まで開いて画面を寝かせつつ、Type Coverの奥側を折り曲げてSurface Pro 4本体の液晶ディスプレイ額縁部に磁石で吸着させることで、膝の上でも比較的安定しやすいポジションになるのも従来通りだ。


背面にはキックスタンドを内蔵しており、単体で自立することができる。キックスタンドには大きめのWindowsロゴがある

タブレット本体側にキックスタンドがあるおかげで、キーボード兼カバーのType Coverを薄型軽量に設計できる

キックスタンドを最大まで開き、Type Coverの奥側を折り曲げて液晶ディスプレイの額縁に磁石で吸着させれば、膝の上でも比較的安定してキーボードが打ちやすくなる

キックスタンドのヒンジは2カ所に用意されており、動作は安定している
キックスタンドの角度は、約165度まで無段階に調整可能。画面をかなり立てた状態から寝かせた状態まで幅広く調整できる

 ボディのサイズは約292.1(幅)×201.4(高さ)×8.4(奥行き)ミリで、重量は約786グラム(Core m3モデルのみ約766グラム)だ。画面サイズを0.3型大きくしながら、狭額縁設計によってSurface Pro 3とほぼ同じフットプリントを維持している点にこだわりが感じられる。さらに、Surface Pro 3より約0.7ミリ薄くなり、約14グラム(Core m3モデルでは約34グラム)軽くなったのは、小さいながらも着実な進化として評価したい。

 Atom x7-Z8700搭載の10.8型タブレットであるSurface 3と比較した場合、フットプリントは一回り大きく、重量も重いが、本体の厚さは0.3ミリ薄い点に注目だ。Atom x7より高性能かつ消費電力が高い(発熱量が多い)第6世代Core i5/i7のUシリーズもしくはCore m3を採用しながら、ここまで薄く仕上げているのだから不満はない。

 ちなみに、Surface Pro 4のユーザーは大半がType Coverを装着して使うだろうが、Type Cover装着時の厚さは約13.3ミリ、総重量は約1096グラム(Core i3モデルのみ約1076グラム)となる。今回試用したCore i5モデルの実測重量は本体のみで790グラム、Type Coverを含めた総重量で1098グラムだった。約1.1キロならば、12型クラスのモバイルPCとして十分軽く持ち運びやすいと言える。


左から、Surface Pro 3、Surface Pro 4、Surface 3の正面。Surface Pro 4とSurface Pro 3は横幅と高さがほぼ同じだ。Surface 3は画面サイズが10.8型なので一回り小さい

背面はいずれもシンプルなデザインで、キックスタンドを内蔵している。Surface Pro 3でSurfaceロゴがあった部分には、ミラー加工した四角形を4つ配置してWindowsマークを表現している

厚さはSurface Pro 4の8.4ミリが最も薄い。左のSurface Pro 3は9.1ミリ、右のSurface 3は8.7ミリだ

Type Coverを装着した様子。この状態でもSurface Pro 4がわずかに薄い

重ねてみると薄さの違いがよく分かる。上がSurface 3、中央がSurface Pro 4、一番下がSurface Pro 3だ
Surface Pro 4/Surface Pro 3/Surface 3のサイズ/重量比較
製品名 Surface Pro 4 Surface Pro 3 Surface 3
本体サイズ(幅×高さ×奥行き) 約292.1×201.4×8.4ミリ 約292×201.3×9.1ミリ 約267×187×8.7ミリ
本体重量(公称値) i5/i7モデル:約786グラム、m3モデル:約766グラム 800グラム LTEモデル:約641グラム、Wi-Fiモデル:約622グラム
本体重量(実測) i5モデル:790グラム 803グラム LTEモデル:643グラム
Type Coverサイズ(幅×高さ×奥行き) 約295×217×4.9ミリ 約295×217×4.8ミリ 約268×188×4.9ミリ
Type Cover重量(公称値) 約310グラム 約295グラム 約265グラム
Type Cover重量(実測) 308グラム 294グラム 265グラム
本体+Type Cover総重量(公称値) i5/i7モデル:約1078グラム、m3モデル:約1058グラム 約1095グラム LTEモデル:約906グラム、Wi-Fiモデル:約887グラム
本体+Type Cover総重量(実測) i5モデル:1098グラム 1097グラム LTEモデル:908グラム

参考までに、Surface Pro 4の右隣にiPad Pro(約305.7×220.6×6.9ミリ、Wi-Fiモデル:約713グラム、LTEモデル:約723グラム)を並べて見比べてみた。iPad Proはアスペクト比4:3の12.9型ディスプレイを搭載しており、アスペクト比3:2の12.3型ディスプレイを備えたSurface Pro 4より高さがある

背面のデザイン。iPad Proは縦位置にデザインされており、Appleロゴも縦向きだ。キックスタンドがあるのはSurface Pro 4の特徴となる。Surface Pro 4はマグネシウム合金、iPad Proはアルミニウム合金を採用し、どちらも質感がよい

厚さはSurface Pro 4の約8.4ミリに対して、iPad Proは約6.9ミリと薄い。Surface Pro 4のCore i5/i7モデルは冷却ファンを内蔵するが、iPad Proはファンレス設計だ

Surface Pro 4にType Coverを装着した状態と、iPad ProにSmart Keyboardを装着した状態の厚さ比較。この状態ではほとんど同じ厚さとなる

AMP 非対応のコンテンツです。こちらからご覧ください。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.