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2年間インクの購入が不要! 大容量インクタンク搭載プリンタがエプソンから「インクが高い」はもう古い

大容量インクタンクを採用した新システムで、インク交換の手間を省き、低コストを実現した「エコタンク」搭載A4対応複合機など3モデル登場した。

2年間インクの追加購入不要な「エコタンク」搭載モデル

 エプソンは1月12日、大容量インクタンク「エコタンク」を採用したA4対応機3モデルを発表、2月4日に発売する。ラインアップは、A4カラー複合機「EW-M660FT」、A4モノクロ複合機「PX-M160T」、A4モノクロプリンタ「PX-S160T」で、実売予想価格は順に5万円台半ば、2万円台後半、1万円台後半(税別)。

 エコタンク搭載モデルは、カラー6500ページ/モノクロ6000ページの印刷が可能な大容量タンクを搭載しているのが特徴。A4カラー1万1000枚印刷時のインク交換回数は、カートリッジ式インクを採用する従来のプリンタが88回であるのに対し、エコインク搭載モデルはわずか8回と、インク補充の手間を大幅に省くことができる。

 また、2年分のインク(A4モノクロ文書を月300枚印刷した場合を想定)を同梱しており、1枚当たりの印刷コストは、EW-M660FTがカラー0.8円/モノクロ0.4円、PX-M160TとPX-S160Tがモノクロ0.3円と、ランニングコストが低いのも目を引く。

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手前からA4カラー複合機「EW-M660FT」、A4モノクロ複合機「PX-M160T」、A4モノクロプリンタ「PX-S160T」
「EW-M660FT」のインクボトル。ブラック顔料とカラー染料の4本構成
ボトルからタンクに継ぎ足す方式。ソフトウェアによるインクの残量表示機能はない
追加コストなしで大量の印刷が可能

 製品発表会に登壇したエプソン販売代表取締役社長の佐伯直幸氏は、一般コンシューマーがプリントをためらう理由として、消耗品切れや交換の手間、コストなどを挙げ、2年間インクの追加購入が不要なエコタンクで、「これまでのプリンタの悩みを解消する新たな提案をしていく」とアピール。プリントボリュームの高いユーザー層に向けて訴求する。

エプソン販売代表取締役社長の佐伯直幸氏
2010年から印刷コストに敏感な新興国で展開を始めたエコタンク搭載モデル。順次地域を拡大し、いよいよ日本にも投入される
通常の1年間保証に加えて、ユーザー登録すると2年間に保証期間を延長できる。また、引き取り修理サービスも2年間無償で受け付ける

 これまでプリンタ市場のビジネスモデルは、本体の価格よりも消耗品のカートリッジ型インクで利益を上げる図式だったが、新興国で先行展開しているエコタンク搭載モデルが大きく成長しており、「気兼ねなく印刷できる」をキーワードに国内でも新しいビジネスに乗り出す。

 このほか、カラリオプリンタの新モデルとして、6色染料インクを採用するA4多機能複合機「EP-708A」と、A4顔料インク採用のA4対応複合機「PX-048A」をラインアップに追加したほか、PCなしで写真やシールを印刷できる新カラリオミー「PF-71」を発表、1月28日より発売する。価格は順に1万円台半ば、1万円前後、2万円前後(税別)。

「EP-708A」(写真=左)と「PX-048A」(写真=右)
「PF-71」
※記事初出時、エコタンク搭載モデルの印刷コストに関する記述に一部誤りがありました。おわびして訂正いたします

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