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これぞゲーミングディスプレイの最先端 EIZO「FORIS FS2735」徹底レビュー圧倒的スペック+スマホ連携で新次元へ(6/6 ページ)

ゲーミングディスプレイ市場では後発となるEIZOだが、新モデル「FORIS FS2735」は同社が業務用製品などで培った技術や新機能を惜しげもなく投入し、業界をリードするような先進スペックを実現した。その実力をじっくり検証していこう。

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ゲームにおける高いベーススペックに先進機能が搭載された最強モデル

 以上、FORIS FS2735を一通りチェックしたが、機能が盛りだくさんなので長大なレビューとなった。

 ゲーミングディスプレイでは“勝つため”の画質設定がキモであり、細かなところで自分なりのベストにカスタマイズして使いたいというのが、ゲーマーの心情だろう。ところが、従来の液晶ディスプレイでは、ボタン操作のために手間がかかっていたし、その点を考慮してワイヤードリモコンなどを装備したゲーミングディスプレイも登場したが、UIはOSDベースという制限があった。

 Windows OS上のソフトウェアでディスプレイを制御できるモデルが、まずこの操作感を随分向上させたのだが、FORIS FS2735はさらに先を行っている。スマートフォンアプリのG-Ignition Mobileと連携することで、ディスプレイに目的のゲームなりウィンドウなりを表示したうえで、それに設定用UIがかぶることなく、画面全体を見つつ調整できるのだ。ここは大いに気に入った。

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 次にクラウド機能のG-Ignition Drive。設定にこだわりたいといっても、イチからディスプレイ設定を追い込んでいく作業はかなり面倒なものだ。ある程度「これくらいが見やすいかな」というアタリを付けたうえで、そこから細かく調整していくのだが、そのアタリの部分をさまざまなゲーマーが試行したデータを基に進められるというのは、手間を大幅に軽減できてありがたい。

 もちろん本体内蔵のプリセットも参考になるが、クラウドに某大なデータが蓄積されていき、それをゲームタイトル別に検索できることで、それまでは骨の折れる作業だったディスプレイ設定が、むしろ楽しく感じられることに驚いた。

 FORIS FS2735はゲーミングディスプレイとしての多彩な機能に加えて、ゲームに合わせたディスプレイ設定をより簡単に実現でき、さらにSmart Insight Demolition機能のような対戦相手を一歩出し抜く機能も搭載している。ディスプレイとしての基本性能も高く、ゲーム向けとしては画質も申し分ない。現在最も前衛的なゲーミングディスプレイと言える。

 価格はEIZOダイレクトで税別12万4020円(2016年3月22日まで10%オフキャンペーン中)だ。購入後6カ月の無輝点保証付きで、保証期間は5年間(使用時間3万時間以内)と長いため、長期的な運用を想定して検討したい。

 とはいえ、やはりネックとなるのは価格もハイエンドという点だ。ここは機能をよく検討したうえで、答えを出せばよいだろう。ゲームにおいて何が優先的に求められるのか、それはやはり敵を倒すことにある。グラフィックスカードやキーボード、マウスにこだわるゲーマーならば、もう1つの武器であるディスプレイにも妥協する理由はない。

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