Amazon Echoから家電を音声操作できるスマートリモコン「eRemote」を試す:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/3 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は「Amazon Echo」から家電を操作できるスマートリモコン「eRemote」を試した。
さもスムーズに行ったように見えるが実は……
と、こうして手順をまとめると、さもスムーズに行ったように見えるが、設定フローの至るところに落とし穴があり、難易度は非常に高い。今でこそ筆者宅では問題なく使えているが、当初は何度やってもうまく行えず、頭を冷やすためにしばらく放置していた期間があったほどだ。
初めて本製品に触れたユーザーが引っ掛かりやすそうな点を以下に挙げた。
(1)スキルを有効化してデバイスを検出するステップ。何度やってもデバイスが見つからない場合がある。筆者宅では先に登録済みだったPhilips Hueをいったん削除することで見つけられたが、名前が重複していたわけでもなく、原因は不明なままだ。
(2)Alexaアプリから認識させるためには、家電の種類を問わず、いったんはeHomeアプリで「照明」として登録しなければいけない問題。機能の不備を裏ワザ的なやり方で補っている格好で、製品の完成度はお世辞にも高いとは言えない。
(3)そもそもeHomeアプリでできることが全てAlexaアプリでできるわけではなく、できる操作は実質的に家電製品の電源オン・オフに限られること。電源オン・オフ以外の操作を可能にするやり方もなくはないが、大変な手間がかかるため、現状では電源オン・オフのみにとどめておくのが無難だろう。
全体的に言えることは、何かの拍子に定められた設定フローから外れると、それを解決する手段が乏しいことだ。原因も分からず、解決の手段もはっきりしないとなると、最初からいったんやり直すのが手っ取り早いということになり、それを二度三度と繰り返すと相当な手間もかかるし、神経もすり減る。
ただ、いったん設定できてしまえば、前回紹介した「NatureRemo」に比べて反応するまでのタイムラグも短く(恐らくIFTTTを経由するか否かの違いだろう)、至って快適に利用できる。利用できる機能は実質電源のオン・オフのみとはいえ、設定時にあれだけててこずったのは何だったのかと首をひねるほど、いい意味で存在を感じさせない。
とはいえ、次に何らかの拍子にトラブルが発生した場合に自力で解決できる自信はあまりなく、筆者の中では「正しく動くようになってしまえば、設定をなるべく変更したくない典型的製品」の座を不動のものとしている。かなりの難度の高い製品と言っていいだろう。
以上の通りなのだが、この辺りは他のスマートリモコンとも比べてみなければ、評価しづらい部分がある。近日中に直接の競合となるラトックシステムのRS-WFIREX3も使い比べ、あらためてスマートリモコンのあるべき姿を探ってみたい。
関連記事
スマートスピーカーを車に置いたら便利なのか 「Amazon Echo Dot」の場合
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はAmazonの「Echo Dot」が車載用途で使えるかを徹底検証する。スマートスピーカーを車に置いたら便利なのか 「Google Home Mini」の場合
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は「Google Home Mini」が車載用途で使えるかを徹底検証する。「この部屋に漆黒の闇をもたらして……」とGoogle Homeに命じて消灯してみる
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はGoogle Homeで家電製品をコントロールできるスマートリモコン「Nature Remo」の設定例を紹介する。Google Homeで家電をコントロールできる「Nature Remo」を試す
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はGoogle Homeで家電製品をコントロールできるスマートリモコン「Nature Remo」を紹介する。Google HomeとAmazon Echoでスマート電球「Hue」を音声操作して分かったこと
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はPhilipsのスマート電球「Hue」を用い、Amazon EchoとGoogle Homeから部屋の照明をコントロールする方法を紹介しよう。「Amazon Echo」5つのおすすめスキルとその理由
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はAmazon Echoで使えるAlexaスキルについての筆者の考察と、おすすめのスキル5つをその理由も含めて紹介する。自宅をまるっとIoT化できて2.5万円 「mouse スマートホーム」は買い?
マウスコンピューターの「mouse スマートホーム」は、既存の家電製品をスマートフォンから操作したり、センサーと連動して家電製品をオン・オフしたりと、「自宅をスマートホームに変身させる」ための製品群だ。そのスターターキットと別売の対応製品をまとめて試してみた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.