プレミアム版には「秀英体」も付属 文章校正機能を強化した「一太郎2019」2019年2月8日発売
ジャストシステムのワープロソフト「一太郎」の2019年版が登場。文章校正機能を強化し、略称チェックや複数シートに渡る表記揺れ検出に対応する他、新しい「学習指導要領」に準拠した漢字配当をチェックする機能も備えた。
ジャストシステムは2019年2月8日、日本語ワープロソフト「一太郎2019」を発売する。バンドルされるソフト類によって3種類のパッケージが用意されるが、いずれにも2019年版の「ATOK for Windows」が付属する。想定販売価格は2万円からとなる。
(記事中の価格は税別)
新バージョンの概要
一太郎2019は「たしかな日本語文章」をテーマに「文章校正機能」「レイアウト機能」「変体字対応」などを強化している。
文章校正機能では、同社の文章校正ツール「Just Right! 6」で使われている校正エンジンを活用して校正精度を向上。過剰な校正指摘の抑制を実現しつつ、略称定義のチェック機能や複数シートに渡る表記ゆらぎのチェック機能などを追加している。
用語校正については、「常用外漢字」に加えて「学年別漢字配当表」「音訓の小・中・高等学校段階別割り振り表」に基づく指摘にも対応した。例えば用語基準を「小学4年生」に設定すると、小学4年生までに習わない漢字を使った単語や、小学4年生までに習わない読みを用いる単語を指摘してくれる。指定学年までに習わない漢字や読みを用いる単語について、自動で読みがなを付ける機能も備えた。
脚注を振った際に、脚注番号をチェックしたり一括変更したりする機能も追加している。
文章のレイアウトでは「行取り」に対応。途中で見出しを入れても本文の行の位置がずれないようになった。冊子として印刷した際、どのように見えるのか確認できる「見開き表示」もできるようになった。
フォント面では、2017年12月に国際規格化が完了した「ISO/IEC 10646 第5版」に準拠する「IPAmj明朝フォント」を付属。同フォントに含まれる変体字を“文字”として扱えるようにした(※1)。この他、縦書き時に見栄えの良い5種類のフォントを新たに付属した。
※1 濁音・半濁音を除く
パッケージ
一太郎2019には、「プレミアム」版と「スーパープレミアム」版も用意される。
プレミアム版では、ATOKと連携する類語検索辞典「日本語シソーラス 第2版」や、大日本印刷のフォント「秀英体」8書体、統合グラフィックソフト「花子2019」などが付属する。
花子2019は、本の「カバー」や「帯」を作成する機能を追加。書籍のデザインがよりしやすくなった。
スーパープレミアム版では、プレミアム版に付属する全てのソフト・サービスに加えて「ブリタニカ国際年鑑 特別編集版」や、画像データベース「Britannica ImageQuest」の1年間利用権(※2)などを付属する。
※2 取得した画像は教育用途以外にも利用可能だが、商用利用はできない
一太郎2019の各パッケージの想定販売価格は以下の通り。
- 一太郎2019(標準パッケージ):2万円
- 一太郎2019 プレミアム:2万5000円
- 一太郎2019 スーパープレミアム:3万8000円
なお、花子2019は単品でも販売される。発売は一太郎2019と同じ2019年2月8日予定。想定販売価格は9800円だ。
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