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LINEのスマートディスプレイ「Clova Desk」を試して分かったこと マイク感度も大きく改善山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/2 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はLINE初のスマートディスプレイ「Clova Desk」を紹介する。

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これまでのClovaシリーズとは異なるマイクの感度

 さて、本製品を使ってまず驚いたのが、マイクの感度が非常によいことだ。これまでのClovaのスマートスピーカーは、呼びかけに全く反応しなかったり、見当違いの反応をしたりすることが多々あった。正直なところ機能以前の問題で、それが原因で利用をやめてしまった人も多いはずだ。

 しかし本製品は、それらとは見違えるほどのマイク感度の高さで、聞き取りの精度はAmazon EchoやGoogle Homeと比べても遜色ない。これまでのClovaシリーズでストレスを感じていた人も、本製品であればそのような問題はないだろう。使い始める前は正直なところ期待していなかったのだが、いい意味で裏切られた印象だ。ちなみにタッチパネルの感度もよく、こちらもストレスは感じない。

 また、Echo Showを使っている筆者にとって非常に便利だと感じるのが、話し掛けた内容をすぐに画面上に表示してくれることだ。スマホの音声アシスタントアプリではおなじみの機能だが、Clova Deskでは、きちんと聞き取られたのか否かが瞬時に把握できる。現行のEcho Showはもちろん、今後発売される他社のスマートディスプレイも真似をしてほしい機能だ。

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ホーム画面。背景は時間とともに変化する他、写真なども表示できる。左下には音声コマンドの例が表示されるが、フォントサイズも小さいことから、Echo Showのように目障りには感じない

ウェイクワードを呼びかけると応答内容が表示される。ちなみに、画面下端から上にスワイプすることでもこの画面を呼び出せる

呼びかけた内容はテキストに変換されてすぐ表示されるので、誤認識なども把握しやすい

天気予報を表示しているところ。音声だけでなく画面にも情報が表示されるので分かりやすい

こちらはニュースを表示したところ。見出しだけが連続して読み上げられるスタイルだ

タイマー機能。この画面はカウントダウン開始直後に表示されるもので、以降はホーム画面に残り時間が表示される

クックパッドと連携してレシピを表示できる。画面に3つずつレシピが表示され、どれを開くかを番号で指定する仕組みだ

radikoと連携してラジオを聴くことも可能。音量は画面上のボタンでも操作できる

ホーム画面を上端から下にスワイプすると、設定画面などを開くための通知エリアが表示される

ホーム画面右上のアイコンをタップするとコマンドガイドが表示される。どのように指示すればよいかを直感的に確認できるので便利だ

 一方でやや癖もある。それは呼びかけが少し途切れただけで、すぐに音声コマンドが終わったと判断して、回答してくることだ。例えば「東京の天気を教えて」とリクエストしようとして、天気を尋ねるか気温を尋ねるかを迷って「東京の」のあとに一瞬言いよどんでしまうと、すぐさま「私にはわかりません」という返事が返ってきてしまう。

 おそらくレスポンスを高速にするために、会話の間を極力切り詰めたチューニングになっているのではないかと思うが、個人的にはもう少し余裕があってほしいと感じた。ただこれは、Amazon EchoやGoogle Homeに慣れている筆者だから感じることで、本製品からスマートスピーカーを使い始める人にとっては、あまり問題にならないかもしれない。

 次回は、Clova Deskを実際に使って便利に感じた機能をお届けする。

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