Chromium Edgeで何が変わる? 2020年のWindows 10:Windowsフロントライン(2/2 ページ)
Windows 10の標準ブラウザが「Edge」から「Chromium Edge」に切り替わる。そのβチャンネルが公開され、徐々に方向性が見えてきた。
“Sモード”で動くWindows 10でWin32アプリケーションが実行可能に
エンタープライズ話題つながりではないが、Microsoftが8月19日(米国時間)にSlow Ringユーザー向けに配信を開始した「Build 18362.10014」並ならびに「Build 18362.10015」において、2つの興味深いエンタープライズ向け機能追加が報告されている。
1つはARM64デバイスでのWindows Defender Credential Guard機能サポートで、Qualcommが2019年12月に発表したSnapdragon 8cxでのWindows 10 Enterpriseサポートに対する、Microsoft側の回答の1つといえる。現在のところ、Windows on Snapdragonはエンタープライズ方面での利用拡大を目指しており、今後もMicrosoft 365やWindows 10 Enterprise E3/E5などでうたわれる機能のサポートを拡大していくだろう。
もう1つは「Sモードで動作するWindows 10」において、「一般的なWin32アプリケーション(デスクトップ)」の実行をMicrosoft Intune経由で可能にするというもので、Microsoft Storeに登録されていないアプリケーションであってもそのままSモードで動作するWindows 10上にインストールし、実行できる。
「そもそもWindows 10 Sとは何だったのか」という気がしないでもないが、Sモードで動作するWindows 10にはセキュリティ上一定のメリットがあり、いわゆるファーストラインワーカーや特定業務の作業にのみWindows 10を利用するケースにおいて、「使い続けたアプリケーションを利用できない」という理由だけでSモードを活用できないという事態を避ける狙いがあると思われる。おそらく、一部顧客でこうしたニーズがあったことを受けての措置ではないかと予想する。
関連記事
Windows 10次期大型アップデート「May 2019 Update」での注意点とChromium Edgeの最新動向
リリースが目前に迫ったWindows 10の次期大型アップデート「May 2019 Update」と、βテストが続いている次期標準ブラウザ「Chromium Edge」の最新動向をチェックした。残り8カ月とタイムリミットが迫る「Windows 7 EOS」を考察する
2020年1月14日に、Windows 7やWindows Server 2008といったOSの延長サポート(EOS)が終了する。Windows XPのときのような騒動を回避すべく、さまざまな対策が行われているが、その現状を見ていこう。Windows 7の延長サポート終了に向けて気になる動き Cortanaの行く先は?
Microsoftの最新動向をウォッチする本連載。延長サポート終了を迎えるWindows 7関連や音声アシスタント「Cortana」、そしてMRデバイス「Hololens 2」の動向を見ていく。2020年、Microsoftが目指すパスワードレスの旅
ちまたでは「7pay」にまつわる一連の騒動が報じられているが、Microsoftも2020年春に予定されているWindows 10の大型アップデートで「パスワードレス」のオプションを追加する見込みだ。延長サポート期間が過ぎたWindows 7の維持費はどれだけ高くつくか
2020年1月に延長サポートが終了するWindows 7だが、Microsoft自身が有償のサポートメニューを用意している。現時点で判明している価格と仕組みをチェックしよう。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.