レビュー

新型「ZenBoook 14」はゲーミングPCの夢を見るか?モバイルPCでどこまでゲームができる?(6/6 ページ)

ASUS JAPANの14型モバイルPC「ZenBook 14」がモデルチェンジし、CPUやGPUが強化された。新たなGPUの搭載により、モバイル環境でのゲーミング体験はどこまで変わるのだろうか。

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好きなゲームが動く喜び

 予想していたとはいえ、あまり面白くない結果ばかりを見せられたので、どうせテストするなら自分の好きなゲームをプレイしてみようかと思って調べたのが、バンダイナムコエンターテインメントの「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」(以下、AC7)だ。

 このゲームは、以前Core i7搭載PCで試したことがあり、その時にはとてつもなく高いスコアが出ていたので、もしやと思ってテストしてみた。その結果がこれだ。なんと、十分に遊べるじゃないですか。


「AC7」での結果

 「AC7」には、グラフィック設定で「HIGH」「MIDDLE」「LOW」の3種類が用意されている。こちらを元に計測したのだが、「HIGH」ではさすがに厳しいものの、「LOW」であれば平均フレームレートが72fpsと十分に楽しんでプレイできるレベルにある。プレイ感もプレイステーション 4などで遊んでいるのとほぼ同じ感覚だ。

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 ただし「LOW」ではグラフィック表現がかなり粗くなるので、きれいな飛行機の姿を見たいと思うならそれは厳しい、と言いたくもなる。ところが、実際のコンバット中は相手の飛行機なんて一瞬で過ぎ去っていくため、そんなにグラフィックスに気を回す余裕はない。

 となると地面や雲の表現はどうか、ということになるのだが、こちらもあまりじっくりと見て回る余裕はないので、簡略化された表現でも十分に楽しめる。出撃前のエアクラフト選択画面で、じっくりと飛行機の美しいラインを眺めたいなら、その時だけ「HIGH」にすればよいのだ。このためプレイへの支障は全くない、というのが筆者の結論だ。


エアクラフト選択画面、設定「HIGH」。シルエットが美しく描かれている。機体とその影以外に、背景のハンガーにある窓や鉄骨にも注目してほしい

エアクラフト選択画面、設定「MIDDLE」。窓から地面に差している明かりが多少見えるものの、壁の鉄骨に当たる光の表現がかなり省略された。飛行機のエアインテイク部も同じだ

エアクラフト選択画面、設定「LOW」。見てお分かりの通り飛行機の影がジャギジャギで、機体の輪郭もよく見るとガタガタだ。窓から差している地面の明かりも消えた

意外とゲームが動くぞ、これ

 ここまでベンチマークテストとフレームレート計測により、ZenBook 14の実力を見てきたのだが、そこそこ軽いゲームならプレイできるし、ビジネス兼ゲームPCとして使うのも悪くない。ゲーミングノートPCというと安くても16万円を軽く超えてしまうものだし、液晶ディスプレイのサイズは15.6型以降と大型になってしまうが、ZenBook 14のASUS Storeでの価格は14万4500円(税別)で済む。

 そして小型でいつでも持ち運びができる「FFXIV」マシンと考えると、筆者的にはかなり魅力に感じた。最近では体験版が用意されていることも多いので、プレイしてみたいゲームの体験版をインストールして動作を確認してもよいだろう。それほど重いソフトをプレイすることがないライトゲーマーであれば、ZenBook 14は見た目の良さや使い勝手を含めて選択肢に加えたい1台だ。


天面部分に、ヘアライン加工による真円模様が描かれている。ZenBookシリーズのデザインポイントだ。天面と底面、パームレスト部分にアルミニウム合金を採用し、頑丈さを高めている
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