Armベースの「Surface Pro X」が2020年1月に発売 実機を見てみよう
Qualcommとの協業で開発されたArmベースの独自プロセッサを搭載する「Surface Pro X」が、日本でも2020年1月に発売されることになった。販売価格は未定で、詳細は後日公開予定だ。
日本マイクロソフトは10月17日、キーボード着脱式の2in1 PC「Surface Pro X」を2020年1月に発売することを発表した。想定販売価格などの詳細は、決まり次第Surface公式サイトで公開する。
同日、同社が開催した新製品体験会において、Surface Pro Xの実機が展示されていたので、早速見ていこう。
狭額縁になったSurface
Surface Pro Xは、Qualcommと共同開発したArmアーキテクチャベースの独自プロセッサ「Microsoft SQ1」を搭載したことが最大の特徴。4K(3840×2160ピクセル)映像の外部同時出力や高速なストレージ(SSD)の接続など、“PCとして”より快適に利用できるようなカスタマイズが施されている。
今回展示された実機ではアプリの起動やシステムプロパティなどの表示が認められなかったが、既存のArm用Windows 10と同様にデスクトップの見た目では通常のPC版(Intel版)との見分けは付かない。
ディスプレイは13型(2880×1920ピクセル)で、間もなく発売する「Surface Pro 7」よりも大型。それでいて、本体の横幅と高さはおおむね同一であるため、“狭額縁”な部分が際立っている。
Nano SIMスロット搭載 eSIMにも対応
背面は従来のSurfaceシリーズの2in1と同じく、自立用のキックスタンドが付いている。マットブラックをまとったボディーは非常に質感が高い。ただし、指紋が付くとやや目立つ。キックスタンドはフリーストップ式で、ある程度自由に角度を付けられる。
キックスタンドを上げると、ピンで外せるふたが姿を見せる。このフタの下にはモバイル通信で利用するNano SIMスロットと、SSDスロットがある。
モバイル通信については、Nano SIMの他、本体に内蔵されたeSIMに契約情報を書き込んで利用することもできる。
SSDについては「特に企業ユーザーからの要望が多い」(担当者)ため着脱できる構造にしたという。ただし、発表時の記事でも触れた通り、ユーザーによる着脱は想定していない。
キーボードは専用品 薄型ペンは従来モデルでも利用可能
Surface Pro Xのキーボードは別売で、同モデル専用の「Surface Pro X Keyboard」または「Surface Pro X Signature Keyboard」を利用できる。従来のSurfaceシリーズ用のキーボードとは互換性がないので注意が必要だ。
Signature Keyboardには、従来のSurfaceシリーズ用のSignature Keyboardと同じくアルカンターラ素材があしらわれており、「Surface Slim Pen」(後述)を収納するスペースも設けられている。
なお、体験会で展示されていたSignature KeyboardはUS(米国英語)配列のものだが、日本では日本語配列のもの“のみ”販売される予定。どうしてもUS配列が良いという場合は、米国配列が標準となっている国・地域でキーボードだけ調達する必要がありそうだ。
Surface Slim Penは、その名の通り薄型のスタイラスペンで、米国では単品販売の他、Signature Keyboardとのセットも販売されている。バッテリーを内蔵しており、USB Type-C端子から給電することで充電可能だ。
このペンは過去の多くのSurfaceでも利用可能で(※)、逆に現行の「Surface Pen」をSurface Pro Xで使うこともできる。
※ 一部機種で「傾き検知」を利用する場合、本体のファームウェア更新が必要(Surface Penも同様)
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