新たな「Surface Pro」登場 Intelベースの「7」とArmベースの「X」
Microsoftが新たな「Surface Pro」を発表。従来通りにIntelプロセッサを搭載する「Surface Pro 7」に加え、Qualcommと共同開発した独自のArmベースプロセッサを搭載する「Surface Pro X」も登場する。
Microsoftは10月2日(米国東部夏時間)、キーボード(別売)を着脱できる2in1 PC「Surface Pro 7」と「Surface Pro X」を発表した。最小構成の直販価格はSurface Pro 7が749ドル(約8万円)、Surface Pro Xが999ドル(約10万7000円)で、米国を含む一部市場では販売予約の受け付けを開始している。
(いずれも日本市場での発売は未定)
Surface Pro 7
Surface Pro 7は、「Surface Pro 6」の後継モデルで、USB Type-C端子を新たに搭載している。デザイン面や“多用途向け2in1”については、先代のコンセプトを堅持している。アスペクト比3:2の12.3型PixelSenseディスプレイ(2736×1824ピクセル)も引き継いだ。本体のボディーカラーはPlatinum(プラチナ)とMatte Black(マットブラック)の2種類を用意する。
CPUはIntelの第10世代Coreプロセッサ(Ice Lake)で、モデルによって以下のものを搭載する。
- Core i3-1005G1(1.2G〜3.4GHz、2コア4スレッド、UHD Graphics)
- Core i5-1035G4(1.1G〜3.7G/3.3GHz、4コア8スレッド、実行ユニット48基のIris Plus Graphics)
- Core i7-1065G7(1.3G〜3.9G/3.5GHz、4コア8スレッド、実行ユニット64基のIris Plus Graphics)
メインメモリはLPDDR4x規格で、モデルによって4GB、8GB、16GBのいずれかを搭載する。SSDはモデルによって128GB、256GB、512GB、1TBのいずれかを搭載する。画面はタッチ操作と「Surface Pen」(別売)によるペン操作に対応する。OSはコンシューマー(個人)向けモデルはWindows 10 Home、コマーシャル(ビジネス)向けモデルはWindows 10 Pro(いずれも64bit版)をプリインストールする。バッテリー駆動時間は最長10時間となる。
インカメラは500万画素、アウトカメラは800万画素のセンサーを採用。アウトカメラはオートフォーカス(AF)に対応する。インカメラのそばには、Windows Hello用の赤外線カメラも備えている。内蔵スピーカーは1.6W出力のものを2つ搭載しており、「Dolby Audio Premium」に対応している。
ポート類はSurface Connect端子(ACアダプターやドッキングステーションを接続する端子)、USB Type-A端子、USB Type-C端子、Mini DisplayPort出力端子、3.5mmイヤフォン端子、microSDXCメモリーカードリーダ、タイプカバー用端子を備えている。無線LANは「Wi-Fi 6」(IEEE 802.11ax)対応で、Bluetooth 5.0も利用できる。
ボディーサイズは292(幅)×201(高さ)×8.5(奥行き)mmで、重量はCore i3/i5モデルが約775g、Core i7モデル790g(いずれもタイプカバーを含まず)となる。
Surface Pro X
Surface Pro Xは、Qualcommと共同開発したArmアーキテクチャベースの独自プロセッサ「Microsoft SQ1」を搭載したことが最大の特徴。従来のSurface Proシリーズよりも薄型・軽量となっていることも魅力だ。ボディーカラーはMatte Blackのみとなる。
画面はアスペクト比3:2の13型PixelSenseディスプレイ(2880×1920ピクセル)で、Surface Pro 7よりも少し大きく、解像度も向上している。タッチ操作やSurface Penによる操作にも対応している。
メインメモリはLPDDR4x規格で、モデルによって8GBまたは16GBを搭載する。SSDはモデルによって128GB、256GB、512GBを搭載する。このSSDは着脱可能とされているが、ユーザーによる着脱は不可能で、着脱が必要となったら技術員に対応してもらうことになる。OSはコンシューマー(個人)向けモデルはWindows 10 Home、コマーシャル(ビジネス)向けモデルはWindows 10 Pro(いずれもArm版)をプリインストールする。
別売のキーボードカバーは、専用の「Surface Pro X Keyboard」となる。このカバーにはSurface Slim Penを収納するスペースも設けられている。バッテリー駆動時間は最長13時間だ。
インカメラは500万画素、アウトカメラは1000万画素のセンサーを採用。アウトカメラはオートフォーカス(AF)に対応する。インカメラのそばには、Windows Hello用の赤外線カメラも備えている。内蔵スピーカーは2W出力のものを2つ搭載しており、Dolby Audio Premiumに対応している。
ポート類はSurface Connect端子、USB Type-C端子×2、nanoSIMカードスロット、キーボードカバー用端子を備えている。無線LANは「Wi-Fi 6」(IEEE 802.11ax)対応で、Bluetooth 5.0も利用できる。
「Qualcomm Snapdragon X24 LTE modem」も内蔵しており、本体だけでモバイル通信ができる。物理的なnanoSIMに加えて、本体内のeSIMに契約情報を書き込んで使うことも可能だ。米国販売モデルにおけるLTEの対応周波数帯(Band)は以下の通り。
- FD-LTE:Band 1、2、3、4、5、7、8、12、13、14、19、20、25、26、28、29、30、66
- TD-LTE:Band 38、39、40、41、46
Microsoft SQ1の概要
Microsoft SQ1は、先述の通りQualcommと共同開発された新しいプロセッサで、以下の特徴を持つ。
- 最大稼働周波数が3GHz
- GPU(Adreno 685)の処理能力が2兆FLOPS
- Snapdragon X24 LTE modemを搭載している
- フルスピードのSSDをサポートする
関連記事
- ブラックカラーも選べる「Surface Pro 6」 日本で10月16日に発売
「Surface Pro」の新モデルは第8世代Coreを採用し、新色ブラックを追加。国内では10月16日に発売される。 - Intelがモバイル向け「第10世代Coreプロセッサ(Ice Lake)」のラインアップを発表
「第10世代Coreプロセッサ」のモバイル向けラインアップが発表された。予定通り、2019年年末には搭載するモバイルPCも登場する見通しだ。 - 次世代Surfaceがついにベールを脱ぐのか、10月の新製品イベントを予測する
10月2日にMicrosoftがニューヨークで新製品の発表イベントを行う。例年、Surfaceを中心としたハードウェアが登場しているが、2019年はどうなるのだろうか。 - 2in1 PCの最前線「Surface Pro 6」を試して分かった驚き
日本マイクロソフトが手がける2in1 PCの「Surface」シリーズ。その豊富なラインアップの中から、人気モデルの「Surface Pro 6」をチェックした。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.