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前面に時計が追加された「Echo Dot with clock」、従来モデルと何が違う?山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/3 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は、前面に時計が追加された「Echo Dot」の新モデル「Echo Dot with clock」を使ってみた。

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時計非表示はディスプレイごと無効化されるので注意

 この他、Alexaアプリを見ると、従来のEcho Dotとは異なる、いくつかの項目が追加されていることが分かる。例えば「オーディオ」にある音量調節のスライダーは、Echo PlusやEchoではおなじみだが、Echo Dotで追加されたのは今回が初となる。

 また「ディスプレイ」「タップジェスチャー」も、従来のEcho Dotにはない項目だ。前者は上で述べた輝度調整回りの機能で、後者は本体上部をタップした時にアラームをスヌーズさせる機能だ。ディスプレイ搭載モデルの「Echo Show 5」にある機能を参考にしたものと思われる。

 アラーム機能そのものは従来モデルにも搭載されているが、本製品ではアラームをオンにしていると時刻表示の右下に「.」が表示されるので、すぐに見分けがつく。同様にタイマー機能は、時刻表示の右上に「.」が表示される。目で見てこれらが分かるというのは使い勝手がよい。

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 個人的にちょっと疑問に感じたのが、音量や明るさの段階を数値で表示する機能だ。これ自体はあって便利な機能なのだが、前面に表示できる数字4桁の右端のマスを使うので、やたらと右側にズレて表示される。段階表示は最大でも「10」で、4桁をフルに使うことはないので、中央の2桁を使うべきだろう。このあたり、まだ機能がこなれていない印象はある。

 時計表示をオフにするには「ディスプレイ」の項目をオフにするのだが、そうするとディスプレイごと無効化され、音量や明るさの数値表示もできなくなる。調整時のみ表示されるこれらの機能は、時計がオフでも使えるように項目を分けてほしかった。

「オーディオ」にある音量調節のスライダーは、Echo Dotとしては本製品が初出になる(画面=左)。「ディスプレイ」「タップジェスチャー」も従来のEcho Dotにない項目だ(画面=右)

アラームがオンだと時刻表示の右下に「.」が表示される

音量や明るさの段階を数値で表示できるが、正面から見るとやたらと右寄りになる

いいとこ取りの製品がEcho Dot with clock

 以上のように派手さは全くなく、実用性重視の改良ということになるが、ベースとなったEcho Dotから欠けている機能もなく、1000円という価格差を考えると、こちらを買っておいた方が使い方の幅が広がってよいだろう。時計が邪魔ならば(前述のようにディスプレイごと無効化することになるが)、消しておけば済む話だからだ。


ディスプレイ付属で目覚ましとして使えるEcho Show 5(右)の特徴を取り入れた、いいとこ取りの製品だ

 疑問なのは、同時発売のEchoの新モデル(第3世代)には、この時計機能が搭載されなかったことだ。まず先にEcho Dotで反響を見てから、ということかもしれないが、多少ちぐはぐな印象もなくはない。次の世代で搭載される可能性はかなりあると考えられるので、Echoの購入を考えている人は、そのあたりも考慮しておいた方がよさそうだ。

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