音声操作も可能で天井から音が降る! ソニーの超多機能マルチファンクションライトを試してみた:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/3 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は、LEDシーリングライトにスピーカーが合体した、ソニーのマルチファンクションライト「MFL-1000A」を紹介する。
スピーカーの天井配置は合理的。aptX LL対応でTVの音声にも適する
次のステップとして行うべきなのは、Bluetoothの設定だ。本製品は本体を再起動するたび、Bluetoothのペアリングモードがオンになる仕組みになっている。スマホを始め、外部のBluetooth機器と接続することで、天井のスピーカーから音楽などが聴けるようになる。
コーデックはaptX LL対応ゆえ遅延はほぼなく、TVの音声を流すのにも適する。筆者はこれまでaptXで別のBluetoothスピーカーにTVの音声を飛ばしていたのだが、aptX LLを試してみて、ここまで違うのかと驚いたほどだ。言うまでもないが送信側もaptX LLに対応している必要があるので、送信側の機器が非対応ならばaptX LLが使える市販のトランスミッターを用意したい。
さて、ここまでの機能は全て、スマホアプリなしで本製品単体で行えてしまう。よくよく考えてみると、照明は独立した照明器具だし、スピーカーは天井に取り付けられているだけで一般的なBluetoothスピーカーと機能は何ら変わらないわけで、当たり前といえば当たり前である。
唯一、気をつけなくてはいけないのは、照明を消すつもりで壁面のスイッチをオフにすると、スピーカーを含む本製品の全機能が使えなくなることだ。基本的に壁面のスイッチは常時オンにしておき、照明のオン/オフは添付のリモコン、もしくは後述のアプリやスマートスピーカーで行うのが大前提となる。
スマートリモコン機能はやや発展途上?
では本製品のアプリを使えば、どのようなことができるのだろうか。1つはセンサーを用いた、室内の温度や湿度、照度の取得だ。
アプリをインストールして本製品に接続し、Wi-Fiの設定を行えば、スマホを経由せず本製品がWi-Fiで直接ネットと接続できるようになる。その後に認証コードなどを入力し、設定が完了すると、本製品が取得した室内の温度や湿度、明るさなどのデータが、アプリのホーム画面に表示されるようになる。
推移をグラフで見ることもできるので、これを眺めているだけでも新たな気づきがある。現在は24時間分しか表示できないため、前の週の同じ曜日と比較できるよう、せめて10日分くらいのデータが見られるようになれば、より面白いのではないかと思う。
また、TVやエアコンを赤外線信号で操作できる、いわゆるスマートリモコン機能も搭載している。本製品は天井に設置されているため室内での見通しもよく、赤外線信号の送出元としては最適だ。
設定方法は、用意された一覧から機器のメーカーを選択して、テスト信号を複数パターン送信し、動作が確認されたものを選ぶ。データベースが充実しているが故にできる仕組みだが、データベースに型番がない場合、個別に学習させる方法がなく、利用をあきらめるしかない。スマートリモコン機能目当てで購入するにはややリスクがある印象だ。
また現時点では、対応するのはTV/エアコンの2種類のみで、その他のデバイスには非対応なため、使い方によってはフィットしない場合がある。例えば筆者宅は、TVにJ:COMのセットトップボックス(STB)を接続し、チャンネルの切り替えは全てSTB側で行っているため、TVには対応しているものの、STBを操作できず、日常の利用には適さない。こうしたケースがあることは気をつけておくべきだろう。
続いては、スマートスピーカーを使った音声操作チェックする。
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