AMDが1440pゲーミングに最適化したGPU「Radeon RX 6700 XT」を発表 米国では3月18日発売 479ドルから
AMDが、Radeon 6000シリーズのメインストリームGPUを発表した。1440p(WQHD、2560×1440ピクセル)の解像度で高いフレームレートを維持してゲームを楽しむことに最適化されており、先行するハイエンド製品よりも手頃な価格を実現している。
AMDは3月3日(米国東部時間)、同社の最新GPU「Radeon RX 6700 XT」を発表、同GPUを搭載するグラフィックスカードを3月18日から順次発売する。想定販売価格は479ドル(約5万1000円)からとなっている。
新GPUの概要
Radeon RX 6700 XTは、「Radeon RX 6000シリーズ」のメインストリーム製品という位置づけとなる。先行して登場したハイエンド向け製品と同様に7nmプロセスの「RDNA2アーキテクチャ」を採用するが、1440p(WQHD、2560×1440ピクセル)解像度でリフレッシュレート120H以上のゲームを楽しむことに最適化したことで手頃な価格を実現している。
主な仕様は以下の通り。
- 演算ユニット(CU):40基
- ゲームクロック:最大2424MHz
- グラフィックスメモリ:12GB(GDDR6規格、192bitバス)
- Infinity Cache:96MB
- 消費電力:最大230W
- リアルタイムレイトレーシング(RT)対応
- Smart Access Memory(SAM)対応
想定している1440pゲーミングでは、NVIDIAの「GeForce GTX 1070 Ti」はもちろん、「GeForce RTX 2080 SUPER」よりも高いパフォーマンスを発揮するという。さらに、RTに対応するゲームにおいても、一部を除き「GeForce RTX 3060 Ti」や「GeForce RTX 3070」よりもフレームレートにおいて勝るとしている。
上位モデルと同様に、Radeon RX 6700 XTはゲームの操作遅延を抑制する「Radeon Anti-Lag」と、グラフィックスカードの保証を有効にしたまま動作クロック(周波数)を自動的にブーストする「Radeon Boost」に対応する。
サードパーティー製グラフィックスカードや搭載PCも順次登場
Radeon RX 6700 XTを搭載するグラフィックスカードはAMDが自社設計したものの他、サードパーティーが独自に設計したものも登場する。サードパーティーのグラフィックスカードも、米国では3月18日から順次出荷を開始する。
また、主要なPCメーカーからは、同GPUとRyzenプロセッサを搭載するゲーミングPCが40モデル以上発売される予定だ。このうち、HPの「OMEN」ブランドのゲーミングPCは米国で3月下旬に発売される。
Smart Access MemoryはRyzen 3000シリーズでも利用可能に
Radeon RX 6000シリーズがサポートする「Smart Access Memory(SAM)」は、一般的には「Resizeable BAR」と呼ばれている機能で、PCI Expressバスを介してCPUからグラフィックスメモリに直接アクセスできるようにすることで、グラフィックスのパフォーマンスを向上できる。
Radeon RX 6700 XTの発表に合わせて、AMDはRyzen 3000シリーズを搭載するPCでもSAMをサポートする旨を発表した。有効化すると、最大で16%のパフォーマンス改善を図れるという。
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