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「Echo Show 10」をしばらく使って分かったメリットとデメリット山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/4 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程をお届けする本連載。今回は画面付きスマートスピーカーの最上位に位置する第3世代「Echo Show 10」を細かく試してみた。

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「ホームコンテンツ」オフでも画面が書き換わる問題はそのまま

 続いて、ここまで紹介できなかった機能をチェックしておこう。

 スピーカーは、ディスプレイから見て台座に当たるボディーに内蔵されている。従来モデルになかったウーファーを搭載するなど、同時期に発表されたEchoやEcho Dotと同様、音質を重視していることが分かる(ただしDolby Atmosなどは非対応)。またサブウーファーなどの追加にも対応している。

 実際に聞く限り、音はかなり低音に寄っており、音量を絞り込んで再生している時はその傾向がさらに顕著になる。本体の「サウンド」→「イコライザー」、またはAlexaアプリの「オーディオの設定」でベースを控えめに、トレブルを強調する設定にしてやれば、かなり聞きやすい音になる。

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従来の第2世代Echo Show(右)との比較。新たに3インチのウーファーを内蔵している

標準状態ではかなり低音に寄っている音なので、イコライザーで調節してやるとよい。Alexaアプリでも同様の設定を行える

 Zigbeeに準拠したスマートホームハブ機能も搭載しているのも特徴だ。同じ機能はこれまでEcho Plusに採用されていたのが、2021年秋のモデルチェンジでEchoに統合されており、本製品でも標準搭載となった格好だ。

 現状、一定の入手性と実用性を兼ね備えたZigbee対応デバイスはHueしかなく、この機能が省かれてもほとんどのユーザーには影響しないはずだが、あえて追加されたのは驚いた。何らかの新展開があることを期待したい。

 もう1つ触れておきたいのは、画面に情報を表示する「ホームコンテンツ」機能についてだ。Echo Showシリーズには、絶えず画面に何かしらの情報をループ表示しようとする困った部分がある。「ホームコンテンツ」の項目を全てオフにしていても、しばらく時間が経つと必ず何かしらの情報を表示したり、また画面が思わせぶりに明滅したりする。

 筆者は未使用時のスマートディスプレイには時計だけ表示し、後はじっとしておいてほしい派だ。そのため、視界の隅に入っていると絶えず注意をそがれる現状の仕様のせいで、Echo Showの評価は以前から極めて低い(ちなみに時計モードを備えたEcho Show 5、さらにGoogle Nest Hubはこういった問題はなく、常時時計だけを表示しておける)。


従来の第2世代Echo Showは「ホームコンテンツ」を全てオフにしても一部がすぐ元に戻る不具合らしき挙動がある(本稿執筆時点でも修正されていない)

 本製品でこの挙動が修正されていることを期待したのだが、試した限り、ホームコンテンツの項目を全てオフにしていても、おおむね1時間に1回のペースで、使い方を提案する画面が表示されてしまう。この数分間を除いては、画面左下に時計と気温だけを表示した状態を維持できるだけに、非常に残念だ。

 もっとも本製品は、未使用時には画面を見えない方向に待機させておけるので、筆者のように視界の隅で画面が動くのを目障りに感じるユーザーは、画面が後ろを向くように設定しておけばよい。とはいえこの場合、モーションがオンにせよオフにせよ、使う時に画面を前に向かせる手間がかかるので、あくまで対症療法に過ぎず、これによって製品の評価が上がるわけではない。


「ホームコンテンツ」の画面。見かけ上は、ここの項目を全てオフにできる

使い方提案の画面。「ホームコンテンツ」をどのように設定しても1時間に一のペースでこの画面が表示される。余計なお世話以外の何物でもない

使い方提案の画面が表示されていない間は、画面左下に時計と気温だけを表示した状態を維持できる

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