第12世代Core i9プロセッサ搭載の「Intel NUC 12 Extreme」はどこが進化したのか(前編)(3/3 ページ)
Intelの超小型PC「NUC」(Next Unit of Computing)の第12世代Coreプロセッサ搭載モデルが、Dragon Canyonの開発コード名で知られる「Intel NUC 12 Extreme」だ。今回はその評価機をチェックした。
主要なパーツをCompute Element内に凝縮
メモリやM.2のストレージを取り付けるには、Compute Elementの内部へアクセスする必要がある。天面にある2本のネジを回すとカバーが取り外せるようになり、2基ずつのメモリスロットとM.2スロットが現れる。
メモリはDDR4対応で最大64GB(32GB×2)まで搭載でき、2基のM.2スロットはCPUに近い方がPCIe 4.0接続、奥側がPCIe 4.0 x4/SATA3両対応だ。カバーの内側にはあらかじめSSD用のヒートシンクとパッドが装着済みのため、別途用意する必要はない。
従来は、ベースボードに用意されていたM.2スロットやPCIe 4.0 x4スロットが省かれ、Compute Elementを装着するためのPCIe 4.0 x16スロットとPCIe 5.0 x16スロットのみとなった。この辺りはNUC本来の組み立てやすさやシンプルさに回帰しているようにも思える。
ベースボードには、従来モデルにあったPCIe 4.0 x4スロットが省かれ、奥のCompute Element用のスロット(黒色)と、手前側にPCIe 5.0 x16対応のスロット(青色)のみとなった
Intel NUC 12 Extremeは、別途グラフィックスカード、ストレージやメモリ、さらにはOSを追加することで好みのPCを組み上げられる。一般的なデスクトップPCと比べても高い水準の性能を発揮しつつ、グラフィックスカードを搭載できるPCとしてはコンパクトなフットプリントで済むため、気になる人も多いはずだ。実際、長さ30cmの大型グラフィックスカードも装着可能だが、電源容量を考えると評価機が採用していたGeForce RTX 3060あたりが現実的なところだろう。
後編では、16GB(8GB×2)のDDR4メモリと1TBのSSD(PCIe 4.0対応)を装着し、OSにWindows 11 Proを導入した状態でパフォーマンスを測定するので、楽しみにしてほしい。
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