CPUは毎日上昇、グラフィックスカードはなおも下降――PCパーツの値上がり事情:古田雄介の週末アキバ速報(1/2 ページ)
四半世紀ぶりの円安傾向が報じられる今、輸入品が売り場の多くを占めるPCパーツショップでも価格変動が起きている。
PCパーツは為替の影響を受けやすく、昨今の円安傾向は秋葉原のPCパーツショップにとって悩みの種になっている。TSUKUMO eX.は「あらゆるパーツが影響を受けていますね。代理店さんのストックがクッションになっているとはいえ、それもこれだけ長く円安傾向が続くと受け止めきれませんから」と話す。
「今この瞬間より、ここ数年の流れで複雑なことに」
複数のショップで、値上がり傾向の例によく挙げられるのはCPUとマザーボードだ。パソコン工房 秋葉原BUYMORE店は「特にCPUは、仕入れ値がほぼ毎日数百円単位で上がっていく状況です。価格表の更新もかなり大変ですね」という。
ただ、とりわけ為替の影響を受けやすいと言われるHDDやSSD、メモリは「多くは上昇していますが、一部のブランドが値下げしていて、平均で見るとトントン」(某ショップ)というコメントも聞く。「この春先に、長期の円安傾向を見越して思い切った値上げをしたメーカーが一部にあるんです。それが少々やりすぎだったので調整している最中に今の1ドル=140円台が来たという感じですね」(同店)
その中で、一貫して値下げ傾向が続いているのがグラフィックスカードだ。パソコンSHOPアークは「世代の切り替わり前ということで、在庫一掃の意図が為替の影響を吹き飛ばすほど強く働いている印象です。一頃の値上がり傾向からの反動もあって、値札を見て驚く人も少なくないです」と語る。
こういったさまざま値動きをふかんして、オリオスペックは「今この瞬間というより、ここ数年の流れで複雑なことになっていますよね。半導体不足や輸送費の高騰など、いろんな要素も絡んだ上での今なので、今後を読むのはかなり難易度が高いなと思います」と一寸先を警戒していた。
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