モノクロ画面でWeb検索もできない「ポメラDM250」はデジタル系ライターでも使えるか ポメラ初心者が試してみた(3/3 ページ)
2022年登場したキングジムのデジタルメモ「ポメラ DM250」。前モデルの「DM200」から約6年ぶりとなる新モデルを、ポメラ初心者が試してみた。
Bluetoothキーボードとして使ってみる
最後に、筆者が最も期待していた新機能のBluetoothキーボードについて触れておきたい。
スマホの外部キーボードとして使うには、「menu help」キーを押して上部に表示されるメニューから「ツール」→「Bluetoothキーボード」へと進む。作成中のファイルがあるときには「Bluetooth接続をします。編集中のファイルを保存しますか?」というダイアログボックスが表示されるが、保存済みファイルを開いている、またはファイルの新規作成を選んだ直後など、保存する必要のない画面になっているときには「キーボードの接続先を検索しています。」と表示され、すぐに接続先を検索し始める。
スマホ側での操作は、設定アプリからBluetooth接続を開いて、ポメラを選択し、パスコードが表示されるのを待つ。表示されたら、それをポメラで入力すると接続される。一般的なBluetooth接続のキーボードと全く同じ手順だ。
入力方式も、一般的なBluetoothキーボードと同じで、iOS/Android問わず、カナ入力できるように設定してあれば、カナ入力を行える。しかし、ローマ字入力/カナ入力/直接入力を問わず、「_\ろ」と「|¥-」の刻印されているキーを使うことはできない。どのキーと組み合わせても、反応がないのだ。
その他、文字数が多くなってくると「前のところで何を書いたっけ?」と確かめることがあるのだが、ついついディスプレイにタッチしてスクロールしようとしてしまうことが何度かあった。
この段落は、ローマ字入力する人には無関係なので読み飛ばしてもらいたいのだが、キーが反応しないので、Androidと接続したとき、「ろ」を入力する手段がない。長音記号も入力できない。iOSでは若干マシで、「「」をShiftキーと同時押しすることで長音記号を、「け」とShiftキーを同時押しすることで「ろ」を入力できた。ただ、半濁点や「へ」なども位置が若干ずれている。そこを許容できるかどうかで、今後の活用度合いも異なりそうだ。
Bluetooth接続を切断するには、ポメラ本体を閉じればよい(スマホの画面にソフトウェアキーボードが立ち上がっている)。なお、マルチペアリングに対応していないので、別のスマホとつなげる際には、以前にペアリングしたスマホからポメラの接続情報を削除するか、Bluetoothをオフにしておく。後者の方法を選べば、再接続がスムーズだ
ポメラで変わる仕事のスタイル
DM250を活用することで、執筆作業がとてもはかどったし、ノートPCのディスプレイをにらんでいるより眼精疲労が少なくて済み、時間を気にするというストレスからも解放されて仕事を行うことができた。後はPCで画像を選定/編集して原稿にはめこんでいけば終了だ。
初めてのポメラゆえ、できることとできないことを把握しきれておらず、いろいろなご意見があることと思うが、手元にある間は、いいあんばいのところを探りながら付き合っていきたいと思う。
そして2023年は、ポメラの初代「DM10」が誕生して15周年を迎える年でもある。どのような展開になるかは分からないが、何らかのアクションに期待したいところだ。
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