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気になる家庭の電気使用量チェックに役立つ! スマートプラグの消費電力測定機能、市販のワットチェッカーとは何が違う?山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/2 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする連載。今回は、利用電気の把握に有用なスマートプラグとワットチェッカーの違いを見ていく。

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電気代まで計測したければワットチェッカーがお勧め

 と、ここまで見るとスマートプラグの方が高機能に見えるのだが、実は両者の最大の相違点として、具体的な電気代を表示できるか否かが挙げられる。

 ワットチェッカーは、電気料金が本体に登録されており、これを用いて1日単位、もしくは積算料金など、具体的な電気代を算出して表示してくれる。それゆえ、その家電製品を使うことでどれくらいの電気代がかかっているかを直感的に把握できる。これらの仕組みは、他社のワットチェッカーもおおむね同様だ。


ワットチェッカーは本体に電気料金が登録されている。各電力会社のレートをもとに書き換えて使うことも可能だ

これまでの積算料金と、1日あたりの電気料金を切り替えて表示できる。製品によっては月あたりの電気料金を表示できる場合もある

 これに対してスマートプラグは、ただ消費電力量と使用時間を表示するだけで、電気代は計算してくれない。そのため、消費電力が増えた、減ったというのは把握できても、具体的な電気代が分かるわけではない。

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 余談だが、現在国内で流通しているスマートプラグの中で、消費電力をチェックできる機能を持った製品は実質2種類しかない。やや特徴的な機能を持つラトックシステムの製品(後述)を除けば、他はそれらのOEMとみられる製品ばかりで、仮に電気代を表示できる製品があったとしても、一般ユーザーが手に取る機会はかなり限られているはずだ。


こちらはGosundのスマートプラグ「WP6-1」。こちらも消費電力の測定機能を備える

アプリの仕様はSwitchBot製品とおおむね同等で、電気代の表示には非対応だ

見やすさはスマートプラグが有利 ケースバイケースで使い分けたい

 そのようなわけで、現状のスマートプラグおよびワットチェッカーの機能を見る限り、具体的な電気代まで落とし込みたければ、現状ではワットチェッカーの一択ということになる。特に計測結果を個人ではなく家族全員で見るならば、全員のスマホにアプリを入れるよりも、本体の画面に情報が表示されるワットチェッカーの方が使い勝手はよいだろう。

 一方でスマートプラグは、1つの家電製品で日々どれだけ電力を消費しているか、前日までと比べて増えたのか減ったのかを把握するのには役立つが、それ以上の何かができる訳ではない。今回紹介しているSwitchBotプラグミニは、データをCSVでエクスポートする機能を備えているが、強みがあるとしてもそのくらいだ。

 ただし、スマートプラグは本来の「リモートで家電製品の電源をオン/オフできる」という強力な機能があり、ワットチェッカーの多くにはそうした機能はない(タイマーでオン/オフできる機能を備えた製品ならある)。

 また意外と見逃されがちなのだが、ワットチェッカーは取り付けた場所が影になっていたり、薄暗かったりすると、画面が極端に見づらくなるので、消費電力の推移を把握するだけで構わなければ、スマホアプリで手軽に参照できるスマートプラグの方が何かと使いやすいはずだ。

 現状では、こういった特性を知った上で、両者をケースバイケースで使い分けるのがベターということになりそうだ。電気代の把握と節電のためにこれらの製品の購入を考えている場合は、今回紹介した点をぜひ参考にしてほしい。


ワットチェッカーとスマートプラグ、両方の機能を併せ持つラトックシステムのBluetoothワットチェッカー「RS-BTWATTCH2」は、電気料金表示をサポートしている。こうした製品が増えてくるとさらに便利になるだろう(画像はメーカーホームページより)
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