ASUSのプロeゲーマー向けギア「ROG Ace」はどこがすごい? マウス、マウスパッド、キーボードを使って分かったこと(3/3 ページ)
ASUS JAPANが、プロeゲーマー向けの周辺機器「ROG Ace」を立ち上げた。この記事では、同シリーズのマウス、マウスパッド、コンパクトキーボードを一挙に試す。
方向キー付き65%キーボード「ROG Falchion Ace」
ROG Falchion Aceは、小型ゲーミングキーボード「ROG Falchion Ace」だ。いわゆる「65%キーボード」で、今回紹介する製品では唯一Aim Labとのコラボレーションではない。
本体サイズは約305.79(幅)×101(奥行き)×37.5(高さ)mmで、重量は約539g(公称)となる。コンパクトなので、机上のスペースを節約できることも魅力だ。カラーはブラックとホワイトの2つから選択可能で、税込みの実売価格は1万4000円前後となる。
キー配列は、米国英語(US)配列をベースにファンクションキーの列を削減したものとなっている。ゲームでも案外使うこともあってか、方向キーは省かず備える。右端にはInsertキー、Deleteキー、Page UpキーやPage Downキーも用意されている。
持ち運びを想定してか、ROG Falchion Aceにはキーボードカバーが付属している。カバーにはゴム足が備えられていて、裏返してキーボードの底面に装着することも可能だ。LEDライトをぼかしたい時に便利だ。
キーボードには2段式のスタンドが備わっているため、キーの傾斜を3段階で調整できる。
便利に使える「タッチパネル」付き
本体の左側面には、インタラクティブなタッチパネルが搭載されている。上下方向のスワイプと、上部/中央/下部のタッチ操作に対応していて、Armoury Crateを使って本体操作やキー操作、マクロなどを割り当てることが可能だ。
このタッチパネルは、キーの少ない65%キーボードの各種キーを“補完”する上で便利である。筆者はメディアキーに割り当てて使ったが、本当に快適だ。
強いて注意点を挙げると、誤って触れた際に容赦なく動作してしまうことには気を付けたい。
独自の「ROG NX Redメカニカルスイッチ」を採用
ROG Falchion Aceは、独自の赤軸キースイッチ「ROG NX Redメカニカルスイッチ」を採用している。押し下げた際にクリック音の無い、いわゆる「リニアスイッチ」で、主なスペックは以下の通りとなっている(いずれも公称値)。
- 押下荷重:約40g
- キーストローク:約4mm
- アクチュエーションポイント:約1.8mm
- ストローク耐久性:7000万回
打ち心地は良好で、どの方向からキーを押しても滑らかに下降する。ゲームプレイやタイピングも快適だ。スタビライザーの安定性も優れており、長いスペースキーやシフトキーの揺れも気にならず、通常のキーと同じ感覚で打ち込める。
タイピング音だが、同じような構造のキーボードの中では静かだと感じる。一般的に、キーを打つ時に金属が響くような音が聞こえがちだが、ROG Falchion Aceは静音ダンパーとして操作音や反響を吸収するフォームを採用することで、ボディー内で響く音を抑えているためだろう。
2台のPCと接続可能
ROG Falchion Aceは、有線接続キーボードであるが、本体の背面にUSB Type-C端子を2基備えており、最大で2台のPCやゲーム機と同時に接続できる。接続先の切り替えは、キーボード背面中央にあるスイッチで行える。
「複数台のPC(ゲーム機)を持っているが、机上にキーボードを何個も置きたくない」「無線接続のキーボードだと充電が面倒」にはありがたい仕様である。
キーアサインやマクロ設定など、細かい設定はROG Harpe Ace Aim Lab Editionと同様にArmoury Crateから行える。設定メニューは、おのおののキーに機能を割り当てる「キー」、タッチパネルの挙動を設定する「タッチバー」、ライトの光らせ方を設定する「LEDライト」、ファームウェアの更新をする「ファームウェアの更新」の4項目が用意されている。
ROG Falchion Aceは、65%サイズで机のスペースを節約できつつも、側面のタッチパネルによって操作の補完も行える便利なミニキーボードだ。キーやスタビライザーも安定していて、打ち心地も良好である。
接続は有線のみだが、バッテリーの残量を気にしなくていいとも捉えられる。実際、筆者はゲーミングキーボードは「ゲーミング用自作PC」でしか使わないため、有線の方が都合がいいと感じている。
加えて、ROG Falchion Aceは、過去のROG Falchionシリーズに比べてキーを打つ際の耳障りな音が少ないのも優れた点である。コンパクトさと機能性を両立させたいユーザーには刺さるキーボードではないだろうか。
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