高級左手デバイスはどんな人に向いている? プロイラストレーターが「TourBox Elite」を試して分かったこと:ある日のペン・ボード・ガジェット(1/5 ページ)
昨今、人気を集める「左手デバイス」。さまざまなカスタマイズが可能で、ユーザーの生産性アップに貢献してくれます。プロイラストレーターのrefeiaさんが導入した体験記をお届けします。
こんにちは! refeiaです。
今回は、いわゆる左手デバイス「TourBox Elite」を見ていきます。比較的最近現れたデバイスですが、プロモーションが盛んなので、イラストに興味がある人ならその独特な形をどこかで見て覚えている人も多いでしょう。
本製品をレビューするにあたっての問題は、自分が10年以上の「キーボード派」なことです。自分からやると言ったくせに不安から入る試用になったのを告白しておきますが、キーボード+αで長い間イラスト制作を改善してきたからこそ、最も一般的なデバイスであるキーボードよりも使う価値があるのなら、ハッキリ見定められる部分もあるでしょう。
それではよろしくお願いします(ネタバレですが、TourBoxを使うと良いとは簡単には言えない、という結論になります)。
左手デバイスの中で特異な立ち位置の「TourBox Elite」
イラスト用の左手デバイスといっても、さまざまです。Bluetoothキーボードのフリができるゲームコントローラーもあれば、ダイヤル付きながら液タブの付属品になるような、リーズナブルなデバイスもあります。
それらは概ね数千円で、1万円以上のものは高級品の部類になると思います。ならば本製品はどうかというと、3万9960円(税込み、以下同様)とかなり高価です。ジャンルが違う? というぐらいの差があります。
そして、主な訴求点は以下の通りです。
- 11ボタンと、押し込みスイッチ付きの3ダイヤル
- 圧倒的に柔軟で細かい割り当て設定が可能なアプリ
- 質感やスイッチ類の品質
- 複数端末を切り替え可能な無線接続
- 多くのクリエイティブアプリに割り当て(プリセット)が用意されている
TourBoxの初代は2020年に発売され、1万9600円でした。基本的な動作や形状そこで決まり、2021年に「TourBox NEO」、2022年にTourBox Eliteとアップグレードされ、機能や仕様も向上しましたが、最近の円安も重なってEliteは4万円近くになってしまいました。
現在はNEOとEliteが併売されていてNEOは2万4980円で、機能上の大きな差はBlueoothが無いことです。
関連記事
TourBox、左手操作向け多機能デバイス「TourBox Elite」の国内販売を発表
米TourBox Techは、多機能設計のBluetooth接続対応デバイス「TourBox Elite」の国内販売を発表した。ぽつぽつ指摘していたら弱点が無くなってしまった…… XPPenの「Artist Pro 16(Gen2)」をプロ絵師が触って驚いたこと
コスパが高い液晶ペンタブレットを多数用意するXPPenから、1万6384段階の筆圧検知に対応した「Artist Pro 14/16」の第2世代モデルが登場しました。プロイラストレーターのrefeiaさんが試したところ……。「Wacom One 液晶ペンタブレット 13 touch」は実質Cintiq Proか!? プロイラストレーターが試す
ワコムのエントリー向け液晶ペンタブレットがガラリ生まれ変わりました。選択肢が増えた新型を、プロイラストレーターのrefeiaさんがチェックします!5万円台でワコムペンが使えるAndroidタブ「Galaxy Tab S6 Lite」をイラストレーターが冷静に評価する
イラストレーターのrefeiaさんが、最新Androidタブ「Galaxy Tab S6 Lite」を試してみました。結果はいかに?「Pixel Tablet」は“タブレットが持つ10年来の課題”にGoogleが取り組んだ意欲作……その課題って?
イラストレーターのrefeiaさんが、長年ウオッチしているAndroidタブの新作「Google Pixel Tablet」を試してみました。結果はいかに?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.