HHKBにもう1つの選択肢! メカニカルキースイッチ+スティックのキーボード「HHKB Studio」を試す(3/7 ページ)
PFUの高級キーボード「Happy Hacking Keyboard」シリーズに、満を持してフラッグシップモデルとなる「HHKB Studio」が加わった。その明らかになった全貌を伝えるべく、早速実機をレビューしよう。
多彩なカスタマイズに対応するキーマップ変更ツール
HHKB Studioの特徴的な点はいくつもあるが、今回はキーマップ変更ツールから紹介したい。
最近の高級キーボードに付属するキーマップ変更ツールは、ほぼ全てのキーのマッピング変更が可能となっているが、HHKB Studioのキーマップ変更ツール「HHKB Studio Keymap Tool」はそれを上回るカスタマイズ性を備えている。
1つ目は、通常キー/修飾キー/Fnキーの区別なく自由に設定ができる点だ。修飾キーは他のキーとの同時押しが前提となるため、通常キーとは区別されることが多い。また、Fnキーは特殊な固定キーとされ、カスタマイズの対象外とされることが一般的だ。ところが、HHKB Studioでは一部のFnキー併用キーを除いて自由に入れ替えることができる。
2つ目は、キーコードの割り当てだけでなく、ショートカットキーも割り当てられる点だ。Ctrl+Alt+DeleteキーやWindows+Shift+Sキーなどを1キーに割り当てることができるため、両手を使わなければならない複雑なショートカットを効率よく入力することが可能になる。
3つ目は、Fnキーが3つまで設定できることだ。デフォルトではFn1キーはFnキーに、Fn2キーはスペース下の中央ボタンに割り当てられている(Fn3は未設定)。これによって今までの3倍のFnキー併用設定が可能になる。キーマップ変更ツール上にはレイヤーという概念があり、キー単体押下時を標準レイヤー、Fn1~Fn3キーと同時押下時をFn1~Fn3レイヤーと表し、それぞれに対してキーを割り当てることができる。
これらの機能を活用すると、少し面白い設定も可能になる。例えば、Ctrl+VとCtrl+Cを入れ替えたいとしよう。通常だとVとCを入れ替えない限りできない設定だが、HHKB Studioだと
- CtrlキーにFn3キーを割り当てる
- Fn3レイヤーのVに対しCtrl+Cを、Cに対しCtrl+Vを割り当てる
- その他のFn3レイヤーのキーについては全てCtrl+該当キーのショートカットを割り当てる
という方法で、他のキーに影響を与えることなくCtrl+VとCtrl+Cだけを入れ替えることが可能になる。
そして4つ目の特徴は、これらの設定をプロファイルとして4つまで保存しておき、必要なときに切り替えて利用することができるという点だ。プロファイルの切り替えはFn1+C+1~4キーで行う。Fn1+Vを押すと、現在選択されているプロファイルを示すようLEDインジケーターが白く点灯する。プロファイルが複数設定可能なモデルはあるが、4つというのは例がないのではないだろうか。
その他にも、キーマップ変更ツールにはHHKB Studioの新機能に関連した設定項目がある。そちらに関しては新機能と併せて紹介していこう。
関連記事
PFUが「HHKB Studio」を発表! ポインティングスティック+ジェスチャー操作も使える“オールインワン”仕様の新モデル
PFUは、同社製コンパクトキーボード「HHKB」シリーズにポインティングスティック搭載の新モデル「HHKB Studio」を追加した。次の新製品はキーボード? PFUが「HHKB新モデル」に関するティーザーサイトを開設
PFUが公式Webサイト上に新製品のティーザーサイトを開設した。180度開く画面ヒンジを備えることから、完全に新しい設計のモデルが今後投入されるものと思われる。PFU「HHKB Professional HYBRID Type-S 雪」で始めるHHKBライフ~無刻印への道
PFUの小型キーボード「Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S」の最新版となる、「雪」モデル。HHKBの歩みから本モデルの特徴、さらにはHHKBへの“くら替え”から無刻印への歩みをまとめた。2023年に早速復活! 「シン・ウルトラマン」とPFUのHHKBコラボセットを試してみた 今度は108(ジュワッチ)セットのみ
2022年11月にPFUが限定数を発売した、映画「シン・ウルトラマン」とのコラボレーションモデルが、2023年1月4日に復活。今度の限定数は108セットとなる。キーが少ないから無理だと思っている人こそ試してほしいPFUの「HHKB」 乗りこなし方指南!
PFUの高級キーボード「HHKB(Happy Hacking Keyboard) Professional HYBRID Type-S」の無刻印モデルに挑戦している筆者。もう少し快適に操作できないものか――本体のディップスイッチとキーマップ変更ツールでカスタマイズして、より便利に使える方法を見つけたので紹介したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.