レビュー

スライドキーボード搭載「AYANEO SLIDE」をデスクトップPCとして使う その実力を試してみた(2/3 ページ)

パッケージからもこだわりが感じられるポータブルゲーミングPC「AYANEO SLIDE」をデスクトップPCとして使う場合のセットアップ方法を紹介するとともに、ベンチマークテストのスコアや実際に仕事で使えるのかどうかといった部分をレビューしていく。

 PhotoScape X(無料版)で画像編集も行ってみた。32GBもメモリがあるので、別記事で「AYANEO Retro Mini PC AM01」にかけた以上の負荷を与えたい。そこで、1枚が3.5MBから3.9MB程度ある写真を使って画像編集を行ってみた。まずは9枚をPhotoScape Xで連結した。


9枚連結したところ、1万4592×1万944ピクセルという巨大な画像が生まれた

そのまま保存したところ、30.6MBのサイズに

 30MB超のデータ容量を持つ画像ファイルにテキストや図形などを編集で挿入してみたが、待ち時間は生じず、もたつくこともなかった。実際、CPUの使用率も10~15%程度、メモリは50~60%、GPUも「仕事していないのかな?」と思うほど低い使用率で推移していた。


マシンスペックにまだまだ余裕がある。画像保存時のみ、CPU使用率が22%となっていた

ベンチマークテストの結果は

 体感としても、タスクマネージャーの数値からも、まだまだ処理に余裕のあることが分かる結果になったが、ベンチマークテストも実行してみたい。

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 計測ツールは「CrystalDiscMark 8.0.4×64」(ひよひよ氏作)を使用した。「設定」でNVMe SSDを選択した。テストは5回行い、その平均値を取った。その結果、読み出し速度の平均は毎秒3474.07MB、書き込み速度では平均毎秒2255.68MBと高速であった。なお、それぞれMAXは読み出し速度が毎秒3512.36MB、書き込み速度が毎秒3082.72MBであった。


かなり速い。写真編集や動画編集が捗りそうだ

 続いてCPU処理性能を測る「Cinebench R23.200」で、マルチコア、シングルコアのスコアを計測した。こちらはマルチコアの平均スコアが10306、シングルコアの平均が1103であり、シングルコアの値が低いのが気になった。


CINEBENCH R23.200では、マルチコアのスコアが良かったものの、シングルコアでは9世代のIntel Core i9-9880Hにも負けており、少しへこんだ

 ポータブルゲーミングPCなので、ゲームを快適にプレイできるかもテストした。まずは「ドラゴンクエストX ベンチマークテストver.1.6.1」の測定結果だ。

 標準品質でのスコアが「6963」と「快適」だったので、最高品質でもテストしてみたところスコアは「6478」で、同じく「快適」だった。前回にテストしたAYANEO Retro Mini PC AM01より低い評価となったのが気になるところだ。


いつ見てもほほえましいテスト画面だが、なぜか評価が低く、目がつり上がってしまった。(C) 2012-2024 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

 続けて、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」でもテストを実施してみる。こちらはAAA級のタイトルだがどうなるか。

 デフォルトの「高品質(デスクトップPC)」でのスコアが「5955」で「普通」という評価だったので、試しに「最高品質」にしてみたところ、なぜか「6511」の「やや快適」であった。この点は不自然であるため、あくまで参考にとどめていただきたい。また別の機会に検証したいところだ。


高品質でテストした結果(C) 2010-2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

「無理だろうな」と思いつつ最高品質に設定を変えたところ、なぜか「やや快適」の評価が

 そして、品質を落とした「標準品質(デスクトップPC)」では「7229」で「やや快適」。これなら実際のプレイに投入できそうだ。

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