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今PCを買うなら「AI PC」にしようと決めた理由 【実用レビュー 最終回】やっぱり最新モデルだとベンチマークテストで実感(3/3 ページ)

日本HPから発売された「AI PC」の「Envy X360 Laptop 14-fc(インテル)」。個人向けノートPCの最上位モデルにあたる本機を試して分かったことをまとめた本連載。最終回の今回は、性能面を中心に見ていこう。

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今、PCを買うなら「AI PC」となる理由

 ここまで、いろいろな角度でEnvy x360 Laptop 14を見てきた。Intelからは最新CPUの「Core Ultra 200V」シリーズが発表され、搭載モデルは日本HPからもリリースされる予定だ。

 とはいえ、現行モデルらしく隙はなく、性能はもちろんのことコロナ禍以降に求められるPCの必須要素はきちんと満たしており、実に快適に利用できた。欲を言えばLAVIE NEXTREME Carbonのように1kgを切ってほしいのと、4G LTEまたは5G内蔵モデルも選べると良かった。

 ちなみに、ここで取り上げたEnvy x360 Laptop 14は対象モデルではないが、同社では、au回線を利用した法人向けMVNOサービスの「HP eSIM Connect」を用意している。5G/4G LTE通信を追加料金なしで5年間使えるPCが複数あるので、対象モデルの拡充を期待したい。

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LAVIE NEXTREME Carbonは4G LTE対応モデルで、当初はnanoSIMを挿入して使っていたのだが、バッテリーの減りが早くなるため、ここぞという場面の運用に切り替えた

 本機が採用するCore Ultra(シリーズ1)は、米国でも日本でもNPUを搭載したCPUとして、“AI PC”を合言葉に華々しくデビューを飾ったが、ご存じの通りAIを前面に打ち出すには時期尚早だ。

 NPUを活用したアプリやユーティリティーは一部が利用可能だが、目玉の「リコール機能」などを始めとして11月以降のWindows Updateを待つ必要がある。既にWindows 11が標準で提供するAI機能は、Qualcomm製SoC搭載の「Copilot+ PC」で実現しているものの、利用できるのは英語のみだったり、リコール機能が使えなかったりと、こちらも不完全なことに変わりはない。


現時点で、Copilot+ PCとなるのはQualcomm製SoC搭載PCのみで、当初想定されていた機能も順次提供という状態だ。

 このように、“AI PC”に過度な期待を持って本機を手にすると面食らうことになるが、今すぐAI PCあるいはCopilot+ PCが必要なのかと言われれば、多くの人には「ノー」というのが答えになるだろう。しかし、今買うならAI PCやCopilot+ PC以外でベストな選択肢があるのかと言われれば、それも同様に「ノー」だ。

 これまで見てきたように、2年前から使っているLAVIE NEXTREME Carbonと比較しても本機の性能の強化と使い勝手の向上は確かめられた上に、今後のAI機能(OS標準に加え、サードパーティー製品を含め)の上積みも期待できる。

 やはり、PCを買うなら予算が許す限り(できるだけ)最新モデルを手にした方が長く使えるというのはAI PCでも同様のようだ。業務用のPCはともかく、快適に使えるノートPCをこれから買うのであれば、最新モデルをベースに価格やスペック、キー配列などの使いやすさをチェックしていくのが王道だろう。

 ただし本機の場合、同社の直販価格はセールなどで大きく変動(原稿執筆時の価格は18万9800円だったが、連載1回目の時は26万4000円だった)するので、購入時は気をつけよう。


成田空港へ向かう成田エクスプレス車内では、おあつらえ向きのサイズ感だった

LCCの機内(ボーイング 787)でも快適に使えた

機内の照明が落ちても、バックライトキーボードを点灯させると見やすい

空港内のチェックでも、バッグからサッと取り出せる

出張先のタイでも大いに活躍してくれた

(製品協力:日本HP

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